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桐生4位 涙の急降下「一流選手が絶対やってはいけないこと」

6/25(日) 6:04配信

デイリースポーツ

 「陸上・日本選手権」(24日、ヤンマースタジアム長居)

 男子100メートル決勝は、サニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=が10秒05の大会タイ記録で初優勝。成長著しい多田修平(20)=関学大=が2位に入り、桐生祥秀(21)=東洋大=は4位、山県亮太(25)=セイコーホールディングス=は6位に終わった。女子100メートル決勝は市川華菜(26)=ミズノ=が11秒52で初制覇し、福島千里(28)=札幌陸協=は11秒58の2位で8連覇を逃した。

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 9秒台に最も近い男が、100メートルで世界の舞台に立てなくなった。10秒26で4位に終わった桐生は「一流選手が絶対やってはいけないことだった」と自分を責めた。武器である中盤以降の伸びが何かに封じられたようだった。自己分析したのはここまでの調整だ。

 「1、2週間に1回レースに出て、日本選手権が終わったら世界選手権のためにしっかり練習しようと思っていた。なのにその一歩手前で…」

 今季は10秒0台を3度マーク。4月の織田記念では向かい風の条件下で日本記録となる10秒04を出すなど勢いづいていた。海外を含む連戦は財産となるはずだったが「代表権は逃さないという気持ちが絶対あった。(自分に)足をすくわれた」と悔やみきれない表情だ。

 「世界選手権は家で見ます」と言う桐生に、日本陸連の伊東強化委員長は「力は世界トップクラス。そういう声は上がると思う」と400メートルリレーメンバーに入る可能性を残した。

 「また、桐生がいるから盛り上がると言われるようにしっかり練習したい」。報道陣のどんな質問にも毅然(きぜん)と答えた後、一人壁に突っ伏して泣いた桐生。9秒台の期待を背負い続けてきた21歳は、過酷な現実を必死に受け入れていた。