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夏木マリの“まな弟子”シンガー 小関ミオのシンデレラストーリーとは

6/25(日) 13:00配信

デイリースポーツ

 歌手の夏木マリが4月末に仏・パリのルーブル美術館内の劇場「オーディトリアム ドゥ ルーブル」で、演出・出演の舞台「印象派NEO」シリーズの第3弾「不思議の国の白雪姫」を行った。日本人アーティストによる同美術館での公演は異例で、420席は満席。夏木が仏公演で成功を収めた裏には、“無名歌手”小関ミオのシンデレラストーリーもあった。

 小関は出演ダンサーの1人として、ルーブルの舞台に立った。2013年から14年にかけて、本業の歌と語学を学ぶために、フランスに滞在。当時は「次にフランスへ戻ってくるときには、絶対に仕事で!」と心に決めて帰国したというが、見事に実現させた。仏公演ではコンテンポラリーダンスを披露したのに加え、仏語が得意とあって、舞台での仏語セリフについて夏木にアドバイスするなど、自身の武器を存分に発揮した。

 フランス凱旋のきっかけは、2年前の春に偶然見かけた出演者オーディションの告知だった。好きな童話を歌やダンスで表現し、動画撮影して応募する形式だったが、告知を見たのは締め切り当日。わずか3時間しか残されていなかったが、急きょ、公民館のリハーサル室を手配し、ビデオを回した。

 「『オズの魔法使い』をピックアップして、ファーストインプレッションでできることをすべて詰め込みました。いつもは音楽をなりわいとしてるので、ダンスは初めてで、チャレンジでしたけど」。締め切りギリギリでのバタバタ応募となったが、動画審査をパス。その後、オーディションを兼ねたワークショップに参加して、出演者10人の1人に選ばれた。

 千秋楽となったフランスだけでなく、東京と京都の公演にも出演。約2年間、夏木のそばで芸を磨いた小関は、表現者としての意識が変わったという。「それまでは、自分の人間として弱い部分を克服するために、もがいてきました。でも、評価を気にせずに自分を一生懸命出すのが1番ということを学べました。マリさんも『自分らしくいることが重要だから』とおっしゃってましたし」。

 ダンサーとしての出演を終えて、本業の歌手活動を再開してからも、“夏木の教え”を守っている。「ライブではシンガーとしてではなく、自分として歌おうと心がけるようになりました。そうすることで、自分の人となりも伝わっている気がします」。芸能人生における、かけがえのない財産を得た。

 小関は現在、兵庫県神戸市を拠点としており、今月13日にインディーズでミニアルバム「Before Monday」をリリース。同曲は地元のラジオ局・Kiss FM KOBEのパワープレー楽曲に選ばれた。“師匠”の夏木が、「歌手なのに、私たちのチームに飛びこんできた小関ミオ。オーディションで彼女は自分を表現するとき、エッフェル塔になった。なかなか、よろしい!」と認めるセンスが、大輪の花を咲かせる日を待ちたい。(デイリースポーツ・丸尾 匠)