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スカイロボと東大、ドローンで遭難者捜索 確立推論技術で位置40cm精度で特定

6/25(日) 8:01配信

日刊工業新聞電子版

■3機のドローンがビーコン探索、AIで分析

 スカイロボット(東京都中央区、貝應大介社長)と東京大学は、ドローンとAIで山岳遭難者の位置を高精度で割り出すシステムを開発した。登山者に500円玉大の安価な位置情報発信器(ビーコン)を持たせ、AI技術の一つである確率推論技術を応用。電波の情報などからAIがビーコンの位置を40センチメートルの精度で割り出す。年内に実証実験を始める。

 捜索時に3機のドローンを飛ばし、いずれかのドローンがビーコンからの電波を受けると3機が集まり、3点計測の要領でビーコンの位置を探る。ビーコンからの電波をAIが分析して、場所を特定する。

 ドローンは時速70キロメートルで30分ほど飛行でき、人海戦術による捜索より広い範囲を一気に探せる。東大大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻の知能工学研究室(堀・矢入研究室)の矢入健久准教授らの知見を生かした。ビーコンは全地球測位システム(GPS)機能を省いて価格を5000円程度に抑える。リュックサックやポケットに入れておけば1年間以上電波を発信し続ける。赤外線カメラを使えば遭難者の状況も把握できる。

 従来の山岳救助は多くの人手やヘリコプターを使い、コストや救助要員のリスクが高く、時間もかかる。開発した手法は、無人飛行のため捜索時の危険もない。遭難救助以外も高齢者の徘徊防止など幅広く利用できそうだ。