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粉食文化に押され? 米飯給食進まず 群馬

6/25(日) 6:01配信

上毛新聞

 コメの消費拡大を目指す国は学校給食の米飯回数の目標を「週4回程度」として推進するが、群馬県内は低調だ。文部科学省の調査で、2015年度は全国平均が週3.4回だったのに対し、群馬県は2.9回。群馬県は16年度も3.0回と微増にとどまり、17年度も伸びないもようだ。各教委などは食器の問題や業者の生産能力不足を要因に挙げるが、粉食を好む県民性も背景にあるとみられる。米飯給食がいつ“全国レベル”に到達するか先行き不透明だ。

器保管場所、生産能力も不足

 今年6月現在で、週2.5回と県内自治体で最も少なかった伊勢崎市は6カ所の共同調理場で小中学校の給食を作っている。「米飯はパンの献立よりも食器が多く必要。現状では器を殺菌保管する場所が足りず、米飯を増やせない」(市教委)との事情がある。19年度の新調理場完成に合わせ、回数増を検討する。

 市内3業者から米飯を仕入れる太田市は、市営の精米所を設置して市産米給食にこだわる。16年度2学期から週3.25回となったが、業者の生産能力に限りがあり、微増にとどまった。市教委は「3.5回まで引き上げたい」と当面の目標を掲げるものの、見通しは立っていない。

 学校への米飯の納品を業者に委託する役割を担う県学校給食会(前橋市)は「学校側の要望に可能な限り応えたい」としているが、業者の高齢化で、供給能力拡大は難しいとする。週3回の甘楽町は「うどんやパンを食べたいという声も多い」(町教委)とし、現状維持の方向だ。

 米飯給食について、国は1985年に「週3回程度」と打ち出した。コメの消費拡大を目指し、2009年に「週4回程度」と目標を上方修正。06年度の平均は全国が週2.9回、県が2.8回だったが、差が開いた。

 食育に詳しい高崎健康福祉大の綾部園子教授は「現代の子どもはご飯とおかずを食べるという和食の基本が崩れている」とし、米飯給食の必要性を訴える。都道府県庁所在地別の1世帯当たりコメ購入量(16年)を比較すると、前橋市は69.54キロと全国(68.40キロ)を上回り、コメの消費意欲が低い土地柄とは言えない。県教委も引き続き、米飯給食を増やすよう各教委などに働き掛ける考えだ。

 一方、NPO法人群馬の食文化研究会の竹内佳晴理事長は群馬県にはおきりこみやうどんに代表される粉食文化があるとし、「給食は地域の特徴があってもいい」と指摘している。

上毛新聞社

最終更新:6/25(日) 6:01
上毛新聞