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安売り競争にさらされる納豆 高級路線で挽回を図るメーカーも

6/25(日) 7:45配信

AbemaTIMES

■苦境を吐露したTweetに大きな反響

 日本の食卓に欠かせない食材の一つ「納豆」が今、安売りの嵐で危機に瀕している。

 「【悲報】緊急融資断られるorz いよいよ資金繰りが辛くなってきた\(^o^)/」。Twitterでそう吐露した、家族3人で営む小さな納豆メーカー・内藤食品工業(北海道室蘭市)をAbemaTVが取材した。

 1955年の創立以来、地元民はもちろん、北海道物産展などで着実にファンを増やし、親しまれている内藤食品工業。社長の内藤孝幸氏は、朝5時に主力商品「おらが街」の仕込みに入る。前日から水に浸している大豆をひとつひとつ選別するのだ。

 「気になって、割れた豆を取っている。割れると殻も出てきて、食感が悪いかなと思って。他の納豆屋さんはしてないと思うんだけど」。

 およそ30kgの大豆を大きな釜で蒸した後、納豆菌を振りかける。60年間、納豆を作り続けた末に、オリジナルの味を生み出したという。

 「昔、中国産大豆を使っていた時はスーパーさんに週1回ずつ特売していただいて、売り上げもすごく上がった。ただ、大手の納豆屋さんだけがシェアを広げていって、太刀打ちできない」

 大手スーパーでの価格競争を諦め、販売価格が上がっても、100%北海道産大豆のみのこだわりぬいた納豆で勝負することにした。「おらが街」は多くの賞を受賞、地元では有名な商品となった。

 ところが2015年12月、度重なる赤字続きに、ついに銀行から見放されることになった。売り上げを重視した商品作りを提案した銀行は、今年1月には緊急融資も拒否。しかし、このままでは終わらなかったのが広報担当の長女・高橋幸恵氏。

 内藤食品工業の公式アカウントは「【おかんの怒り】銀行さん来訪。どうやら銀行さんは私達に売上を上げるため売上重視の品質低い納豆を作らせる気です。そーですか、そーですか。よくわかりました。『うちらに品質落とした売上重視の納豆を作れってかい!バカ言ってんじゃないよ!皆よ立ち上がれ!銀行を見返すんだ!』#オンボロ商法」とTweet。

 「その当時は潰れるまで時間も迫ってきてるから、いつ潰れてもいいように、やっちゃえと思って自虐ネタで投稿した」。幸恵氏が半ば“やけくそ“で投稿したTweetは反響を呼び、「廃業させてはならない」と全国からおよそ500件の注文が殺到した。製造が追いつかず、一時、ネット販売を停止させたほどだ。

 「資金面は今も厳しい。大手メーカーなりの適正価格、地方のメーカーなりの適正価格、それぞれあるってことを知ってもらいたいなと思う。例えば週に一度でもいいから、地方の納豆屋さんの納豆を手に取ってもらえたら」(幸恵氏)

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最終更新:6/25(日) 7:45
AbemaTIMES