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カネミ油症 国、2世の救済に消極的

6/25(日) 9:57配信

長崎新聞

 1968年に本県など西日本一帯で発覚したカネミ油症事件で、被害者団体と国、原因企業のカネミ倉庫(北九州市、加藤大明社長)が救済策などについて意見を交わす第10回3者協議が24日、福岡市内であった。被害者団体は、認定患者の子どもら次世代の救済に向けて新たな認定方法の確立を求めたが、国側は「現在の科学的知見では難しい」と消極的見解を示した。

 被害者団体によると、皮膚疾患や頭痛、腫瘍など深刻な症状に悩む子どもが少なくない。こういった、汚染油を直接食べていない次世代への対応が、3者協議の焦点の一つとなっている。国は現在、原因物質ダイオキシン類などの血中濃度が主眼の現行の診断基準を次世代にも適用。濃度が基準値に満たず認定されないケースがあるという。

 一方、国などの調査研究で、汚染油を食べた母親から原因物質が胎盤を通し胎児に移ることは確認されており、被害者側は認定患者から生まれた事実でその子を被害者認定するよう要望。3者協議では、複数の女性被害者が「血中濃度が低くても子にさまざまな病気が出ている」「親より症状がひどい子もいる」などと、泣きながら訴えた。

 厚生労働省の担当者は取材に対し「次世代というだけでは認定できない。新たな研究成果がない限り、総合的に判断するしかない」と述べた。

長崎新聞社

最終更新:6/25(日) 9:57
長崎新聞