ここから本文です

電子マネー詐欺 訓練奏功、阻止増える

6/26(月) 11:00配信

茨城新聞クロスアイ

県内のコンビニエンスストア店員が「電子マネー」の詐欺被害を阻止するケースが増えている。半年で40件確認され、前年同期の8倍に増えた。ただ、阻止件数の増加は、それだけコンビニを通じた詐欺が増えている証拠。コンビニ経営者は県警などと協力した店員教育に努め、一定の成果を上げる。ただ、若いアルバイト店員の入れ替わりや外国人店員の増加など教育面の難しさも垣間見える。


ひたちなか市内のコンビニで1月、70代男性が3万円分の電子マネーを購入しようとした。不審に思った店員が県警作成のチラシを示して確認すると、男性は「誤って有料サイトを閲覧したら、電子マネーで料金を支払うよう指示された」と明かした。店員が県警に通報し、被害を防ぐことができた。

コンビニなどで販売されているプリペイド式電子マネーの記載番号を入手し、金をだまし取る詐欺が相次いでいる。

県警によると、県内の昨年の電子マネー被害件数は77件、被害総額は約2728万円に上った。だまされるのは、若者だけでなく、高齢者も目立つ。

コンビニと県警は被害防止に力を入れる。つくば中央署とつくば中央地区コンビニ防犯連絡協議会の訓練が22日、つくば市役所で行われ、経営者や店員がコンビニ系列の枠を越えて参加した。

訓練は、コンビニのレジが舞台。ニセ電話でだまされて電子マネーを購入しようとする客を警察官が演じた。「あと5分しかないんだ。早くしてくれ」。客の慌てた様子を不審に思った店員がチラシを示し、だまされている可能性を指摘、警察に通報するまでの手順を確認した。

同市の「セブン-イレブンつくば竹園店」は、アルバイトを含む新人店員にDVDの映像を見せるなど研修を行っている。オーナーの清水義之さんは「詐欺の手口は日々進化。店舗同士が情報共有していくことが大切」と話す。

ニセ電話詐欺の被害を防ぐのは、銀行など金融機関の職員が大半を占めた。近年、電子マネーを対象とした手口も増え、コンビニ店員が防ぐケースが目立つようになった。県警捜査2課によると、コンビニでの昨年の被害防止件数は、前年の5件から19件に増加。今年は上半期だけで既に40件を確認している。

ただ、コンビニでは若いアルバイト店員が目立ち、入れ替わりもあるほか、外国人の店員が増えており、客への声掛けが徹底しにくいといった課題もある。

県警は「不快に思う客もいるかもしれないが、警察から指導されていると言って積極的に声を掛けてほしい」と被害防止へ協力を求めている。


(吉原宗康)

茨城新聞社