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サニブラウンの時代、必然の到来…ガトリン「世界レベルの才能」

6/26(月) 11:02配信

スポーツ報知

◆ロンドン世界陸上選考会 陸上日本選手権最終日(25日、大阪・ヤンマースタジアム長居)

【写真】男子200メートルで優勝したサニブラウンの力強い走り

 男子200メートル決勝で、15年世界ユース2冠のサニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=が自己新の20秒32(追い風0・3メートル)で優勝し、17年ロンドン世界陸上代表に内定。10秒05で制した100メートル(24日)とあわせ、03年大会の末続慎吾以来、14年ぶりの短距離2冠を達成した。既に参加標準を突破済みで3位となった飯塚翔太(26)=ミズノ=も、代表入りが有力となった。各種目の代表は、26日に正式発表される。

 4月のことだった。新橋の居酒屋で刺し身をつまみながら関係者にスマホで見せてもらった1本の動画に、目が点になった。ある選手の、スタート練習の様子が収められていた。海外の室内練習場だろうか。両腕を振って立ち上がり、ぐっと加速する。とにかく力強かった。ただ、誰だか分からない…。「えっ、ハキームだよ」と言われてさらに驚いた。今年1月から南アフリカ、オランダ、米国を渡り歩き、別人のようにたくましくなったサニブラウンがそこにいた。

 100メートルで「後半に加速した」「ラストで伸びた」とよく言うが、実はそれは間違っている。実際は50メートル前後で最高速度に達し、後はどれだけ落とさず維持するかのスポーツ。サニブラウンは長いストライドを生かし減速を抑えて走れるから、相対的に後半加速しているように見える。反面、これまで前半には粗さがあった。その前半が飛躍的に成長しているとしたら―。遠くない未来の9秒台を予感せずにはいられなかった。

 世界の目も、18歳を見ている。昨年5月のセイコーゴールデングランプリ川崎。男子100メートルを制した自己ベスト9秒74のガトリン(米国)は、同走した日本人選手についてのコメントを求められ、こう言った。「世界レベルの才能があるのは、サニブラウンだ」。このレースだけ見れば、10秒34の5位。決して抜きんでてはいなかったが、将来性と潜在能力を見抜いていたのだろう。日本スプリントのエースに急浮上した18歳の台頭は、必然だった。(陸上担当・細野 友司)

最終更新:6/26(月) 13:39
スポーツ報知