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【宝塚記念】国内GI初V サトノクラウン「3つの勝因」

6/26(月) 21:32配信

東スポWeb

 キタサンブラック一色となった25日の第58回宝塚記念(25日=阪神芝内2200メートル)は“主役”がまさかの9着大敗。代わって夏のグランプリを制したのは、前走の大阪杯(6着)でキタサンの後塵を拝したサトノクラウン(牡5・堀)だった。昨年暮れのGI香港ヴァーズで世界の強豪を打ち負かしている逸材が、大阪杯の敗戦からどうやって復活したのだろうか?

 大阪杯では見せ場なく6着に敗れたが、堀調教師にははっきりと敗因がつかめていた。「大阪杯は結果的にいい状態で送り出せませんでした。前回と今回との違いは状態面。今回はフレッシュな状態で出せた」

 何事においてもミスはつきもの。まして、繊細なサラブレッドを扱ううえで常に完璧というのは難しい。そのため、この世界ではささいな落ち度はミスとは捉えられないこともあるが…関東のトップトレーナーはその甘えを許さなかった。

「環境の変化と輸送に弱い」というサトノクラウンに対して、同師が一番身骨を砕いたのは輸送と阪神競馬場滞在時の過ごし方。通常、関東馬は一般道沿いの厩舎地区へ配置される。しかし、ここは競馬場への往来が多く騒音も大きい。これに対して、トレーナーは妥協を許さず手を打った。

「先週に(管理馬を阪神競馬場に)連れてきて、その様子を見て検証しました」。18日にストロングバローズとベルキャニオンを遠征させた際、その状況を見極めたうえで「阪神競馬場にお願いして、普段は関西馬が使う馬房を用意してもらいました」。通常よりも1日早い金曜に阪神に入り、普段は関西馬が使う道路から離れた馬房に入ることで平常心を保つことができたのだ。

 もう一つは馬運車への対策。「車の中で緊張するので、枠場(馬を収めるスペース)を広げてもらいました」。車内での滞在スペースを広げることでリラックスさせることに努めた。その結果、当日の馬体重はプラス10キロ。美浦での調子の良さをレースまで維持することに成功した。

 そして鞍上だ。レースで最後に“マジック”を施したのがM・デムーロ。向正面でペースが落ち着きそうになったところで、キタサンブラックに並びかけようとアクションを起こした。すると他馬も連動してペースアップ。しかし、これは名手の企てた“ワナ”で、自身はその後にひと息入れて脚をためていた。

「(香港ヴァーズで負かした)ハイランドリールがアスコットで勝っていた(21日の英GIプリンスオブウェールズS)から自信を持って臨んだ。直線は馬なりで上がって行けた。そこからはすごく気持ち良かった」と当人。ダイナミックなフォームで加速すると、最後はゴールドアクターの追撃を振り切って悲願の国内GIをプレゼント。

「春の段階ではサトノダイヤモンドが海外へ行くというので、こっちは国内と言われていました。ただ、勝ったことで(新たな)選択肢も出てくるかもしれません。今後はその見極めとオーナーとの相談で」と締めくくった堀調教師。海外遠征を断念したキタサンブラックに代わって、秋にはこちらが世界制覇へ歩を進めるかもしれない。

最終更新:6/26(月) 21:49
東スポWeb

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