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もはや「子どものおやつ」ではない!?ベビースターラーメンの戦略

6/26(月) 11:07配信

qBiz 西日本新聞経済電子版

 最近、スーパーである商品に思わず手が伸びた。スナック菓子「ベビースターラーメン」。子どもの頃、駄菓子屋さんで買い食いした記憶がよみがえる。次は別の棚に「ベビースターラーメンおつまみ」が目に留まり驚いた。ベビースターを「子どものおやつ」と思い込んでいたが、実は大人向けの商品も存在していたのだ。メーカーに申し訳ない思いでともに購入。自宅で商品のことを調べると、とてもドラマチックな歴史が見えた。

 メーカーは「おやつカンパニー」(三重県津市)。1948年、麺類製造「松田産業」として創業した。主力のベビースターラーメンが誕生したのは59年。創業者の松田由雄氏(故人)が、乾麺の製造工程で生じる麺の「かけら」を味付けして従業員のおやつに提供したところ、これがバカ受け。評判は地域住民にまで広がり、商品化が決まったという。現在の生産量は年間5億食。戦後の食糧難を経験した「もったいない」精神がヒット商品を生んだわけだ。

 お湯も箸も使わず、麺をつまんで食べるチキン風味のラーメン菓子。発売当初は「ベビーラーメン」だったが、73年、「子どもたちに1番人気のおやつに」との願いを込め「ベビースター」に。腹持ちの良さと低価格で狙い通りに大ヒットした。しかし、やがて大きな壁が立ちはだかった。少子化だ。

 発売時からチキン一辺倒だったが、88年にみそ、カレーを追加した。これを機にターゲット世代の幅を広げ、パンメンやぐるぐるもんじゃ、ドデカイラーメン、大人のラーメン、カレーチェーン「CoCo壱番屋」などとのコラボ商品、「黒豚とんこつ入りラーメン明太子味」などのご当地もの―。現在の商品ラインアップは「これでもか」と言わんばかりに多彩だった。

 その一環で98年に発売されたのがラーメンおつまみ。ピリ辛チキン風味の麺にピーナツが交じり、商品説明には「ビールのおともにぴったり」とある。明らかにターゲットは子どもではなく、飲酒ができる20歳以上の大人なのだ。

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