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ネーミングライツ 名称変更に抵抗感、温度差

6/26(月) 6:01配信

上毛新聞

 公的施設などの呼び名をスポンサー企業が決められるネーミングライツ(愛称命名権)。群馬県内では財源確保を狙う自治体が権利を売却する事例が増えており、県や前橋市などが保有する計12施設で導入されている。一方、名称変更への抵抗感などから売却に慎重姿勢の自治体もある。増収が見込める手法だが、自治体間で捉え方に差が生じている。

 命名権の売買は、購入企業にとっては宣伝効果があり、施設所有者にとっては資金を得られる利点がある。米国から伝わったビジネス手法で、日本では2003年の「味の素スタジアム」(東京都)を機に各地に広まった。

■企業宣伝に一役

 県は08年の県営陸上競技場(正田醤油スタジアム群馬)を皮切りに、これまでに4施設の命名権を売却した。県民会館(ベイシア文化ホール)、県立敷島公園野球場(上毛新聞敷島球場)、県総合スポーツセンター(ALSOKぐんま総合スポーツセンター)と、いずれもイベントや競技で多くの県民が足を運ぶなじみの施設。現在、年間計約3200万円の収益を得ている。本年度は新たに5施設(複合施設含む)への導入を検討中で、「収入増に努める」と意欲的だ。

 前橋市は本年度、市民文化会館(昌賢学園まえばしホール)で導入し、命名権の売却は館林市内の場外競輪車券売り場を含め計4カ所となった。4施設で年間計約1700万円の収益を上げている。

 みどり市は3施設、中之条町が1施設で導入済みで、各施設の収益は年間数十万から数百万円となっている。行政庁舎などを整備予定の沼田市と吉岡町は「財源確保に向け、導入の可能性を探る」とし、千代田町も導入の可否を「検討中」とする。

 購入企業の反応は良好で、正田醤油(館林市)の担当者は「東毛地域以外での知名度向上や、若年層への浸透につながっている」と手応えを口にする。

 一方、命名権売却による財政効果を認めつつ、導入に慎重な自治体も多い。契約期間が短いと名称変更が相次ぐ可能性があるため、伊勢崎市は「施設名がすぐに変わるのは好ましくない」と消極姿勢。高崎市も「呼び名がころころ変わると、市民から親しみを持たれない」とし、今春開館した新体育館「高崎アリーナ」を含め、導入は考えていない。

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最終更新:6/26(月) 6:01
上毛新聞