ここから本文です

F1バクー決勝詳報:大波乱のレースを制し、リカルド逆転優勝。ベッテル&ハミルトン表彰台逃す

6/26(月) 0:57配信

motorsport.com 日本版

 第8戦アゼルバイジャンGPの決勝が行われ、レッドブルのダニエル・リカルドが大逆転で優勝した。

第8戦アゼルバイジャンGP決勝結果

 51周で行われた決勝は、3度のセーフティカーが出動する大荒れのレースとなった。

 スタート後はポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)がホールインショットを決めた。しかし、2番手に続いたチームメイトのバルテリ・ボッタスが2コーナーのイン側に縁石に乗り、コントロールを失ったところ、アウト側からボッタスの前に出ていたキミ・ライコネン(フェラーリ)にクラッシュしてしまう。そのため、ボッタスはフロントウイングを損傷すると共に右フロントタイヤをパンクさせてしまい、ライコネンは5番手までポジションを落とした。

 後方では、1コーナーでオーバーランしてしまったダニール・クビアト(トロロッソ)がコーナー出口で急に復帰したため、ちょうど近くに居合わせたチームメイトのカルロス・サインツJr.がそれを避けようとしてスピンを喫した。

 1周が終わった段階で、隊列はハミルトン、ベッテル、セルジオ・ペレス(フォースインディア)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ライコネン、フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、エステバン・オコン(フォースインディア)、ランス・ストロール(ウイリアムズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)という順になった。

 トップのハミルトンが好ペースを発揮し、2番手のベッテルに4秒差つけようかというところで、クビアトが白煙を上げて、マシンを停車させた。この影響でしばらくセクター2ではイエローフラッグが振られていたが、結局13周目にセーフティカーが出動した。

 その間、3番手のペレスの背後につけ、攻めようとしていたフェルスタッペンだが、マシントラブルに見舞われて急激にペースが落ちてしまい、結局ピットインしてリタイアとなった。

 16周目の終わりでセーフティカーが隊列を外れ、レースが再開。ペレスがベッテルに仕掛け一瞬前に出るもベッテルはそれを防衛した。さらにマッサとオコンがライコネンを交わして、4-5番手に浮上した。その直後、ホームストレート上にデブリが落下しているのが確認されたため、その翌周から再びセーフティカーが隊列を先導することとなった。

 ハミルトンは「セーフティカーの速度が遅い」と何度もチーム無線で訴え、他のドライバーたちもセーフティカー中にタイヤの温度が冷えてしまうことを危惧した。

 レースが再開する直前、ベッテルがハミルトンに追突してしまい、憤慨したベッテルはハミルトンの横に並び、故意にマシンを当てて怒りを露わにした。これは審議の対象となり、後にベッテルにペナルティが科されることとなった。

 19周目でレースが再開するも波乱は続く。まずフォースインディアが2コーナーで同士討ちをし、スローダウン。さらにライコネンはこの接触で生じたデブリを踏んでしまい、右リヤタイヤをバーストさせてしまった。

 これにより決勝3度目のセーフティカー出動となり、コース各所にデブリが多数落ちているということもあり、23周目に赤旗が振られた。これでドライバーたちはピットレーンに戻され、レース再開を待つことに。その間にガレージに入りリタイアするかと思われていたペレスとライコネンのマシンが修繕され、ふたりは隊列の最後尾から1周遅れで再スタートすることになった。

 この時点での隊列はハミルトン、ベッテル、マッサ、ストロール、リカルド、ヒュルケンベルグ、マグヌッセン、アロンソ、サインツ、グロージャンという順だった。

 コースクリアが確認されてから、隊列はセーフティカーに先導されて、24周目からレースが再スタート。

 ホームストレートでは5番手のリカルドが好スタートを切り、ウイリアムズの2台をごぼう抜きして3番手に浮上。その翌周にヒュルケンベルグとマッサ、マグヌッセンが3ワイドで戦いを繰り広げ、マグヌッセンが前に出た。ただ、ターン7でヒュルケンベルグが単独クラッシュ喫し、サスペンションを破損させてリタイアした。

 アロンソがマッサを交わし6番手にポジションを上げる一方、マッサはマシンの不調を訴え、ピットに帰還しそのままリタイアとなった。

 ベッテルに2秒差つけて首位を走行しているハミルトンだが、ヘッドレストが浮いてきてしまうアクシデント見舞われた。ピットからそのことを伝えられたハミルトンは、ストレートを走行中に懸命にヘッドレストを抑えるも、うまく直すことができなかったため、やむ終えずピットインを決行。これにより9番手までポジションを落としてしまった。

 トップとなったベッテルだが、ハミルトンがピットインしたタイミングで、セーフティカー中の”危険なドライビング”で10秒ストップ&ゴーのペナルティが科された。ベッテルは「”危険なドライビング”はいつ起きたんだ」と何度もチーム無線で訴えるも、チームはそれをなだめ、とにかくピットインを促した。

 33周目の終わりでベッテルがペナルティを消化し、ハミルトンの前でコースに復帰。さらにベッテルとハミルトンの間で走行していた周回遅れのペレスとライコネンに、赤旗中の作業で違反があったとしてドライブスルーペナルティが科された。

 サインツJr.、アロンソ、マグヌッセンらを鮮やかに交わしたボッタス、ベッテル、ハミルトン一行は、38周の段階で表彰台目前までポジションを回復させた。

 ボッタスが40周目で3番手のオコンを捉え、表彰台圏内に突入。それに続いてベッテル、ハミルトンもオコンを交わしていく。

 残り5周という段階で、トップを走行するリカルドとストロールは約5秒差、ストロールとボッタスには6秒差が付いていた。リカルドとストロールのタイム差は変化なく推移したが、ボッタスとベッテル、ハミルトンは猛プッシュし、ラストラップに入る段階でボッタスはストロールに約1秒後ろまで迫った。

 リカルドがチェッカーフラッグを受ける中、ストロールがそれに続くかと思われたが、DRSを使用したボッタスがストロールの横に並び、0.1秒差で前に出て2位を奪った。

 よって優勝はリカルド、2位はボッタス、3位は自身初の表彰台を記録したストロールとなった。

 ハミルトンは、最後までベッテルを猛追するものの、前に出ることは叶わず。よってベッテルが4位、5位がハミルトンという結果に終わった。

 6位以下はオコン、マグヌッセン、サインツJr.、アロンソ、ウェーレインをいう順。アロンソは今季初ポイントを獲得。マクラーレンとっても今季初ポイントとなった。