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飯島・小棒懇会長「需要水準見極めを」

6/26(月) 6:02配信

鉄鋼新聞

 全国小棒懇談会は23日、運営委員会を開催し、飯島敦会長(新日鉄住金常務執行役員建材事業部長)が、4月の小棒生産量は73万8千トンで5月も72万8千トンと、ともに70万トン超だったことを挙げて「ここ2カ月間を年換算すると2017年度は約880万トン。15年度と16年度が840万トン台であり、800万トン台後半を期待していただけに良い兆しとも言える、ただ、結果的に4月末の在庫率が上昇し、各地区の報告でも九州を除いて荷動きは停滞している。夏季減産を含め、ここ1~2カ月はしっかりと需要水準を見極めた慎重な対応が必要だ」と語った。

 一方、着工統計やマクロ的な経済環境に関しては「決して悪くはない」と指摘。「夏過ぎには必ず需要が出てくると確信の度合いを増している」と付け加えた。その上で、電力や電極などの資材費のほか、物流費や労務費など幅広いコスト高が見込まれるとして「デフレ脱却のためにもさまざまなコスト高を踏まえ、来るべき下期に備えることが大切だ」と強調した。
 高島秀一郎副会長(共英製鋼会長)は「メーカーを取り巻く環境はぱっとしないどころか悪い。引き合いは閑散で、荷動きも低調。原料高で春先に多くの注文が入ったため、しばらく注文は出ないと考えるべきだ。鉄スクラップは強含みであり、電極などの諸資材や電力などコスト高の要因が目白押し。秋口から少しは需要に期待できるとすれば、7~9月期は心して収益環境の再構築に努めてほしい。特に鉄スクラップは夏場に需要が減る一方、夏枯れで発生量も減る。ここは要注意だろう」とコメントした。
 宮澤正明副会長(エムエム建材常務執行役員)が「中国で過剰生産能力の削減や地条鋼ミルの停止は進んでいる。中国国内の棒鋼やビレットの需給はタイト化し、半製品輸出も停止している。この結果、アジアのビレットや鉄筋市況は横ばいとなっている」など、海外の動きを紹介した。
 経済産業省の小見山康二金属課長は「マクロデータで見ると国内経済は緩やかな回復基調。しかし、小棒に関しては引き合い、荷動きともに低調という。引き続き需要動向を注視し、実需発生のタイミングを踏まえた生産と在庫管理が重要だ」と語った。

最終更新:6/26(月) 6:02
鉄鋼新聞