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東電HD・川村会長「稼ぐ力備えれば福島の責任も果たせる」

6/26(月) 15:20配信

日刊工業新聞電子版

■再生へ新体制始動

 東京電力ホールディングス(HD)の新しい経営体制が始動した。福島第一原子力発電所事故での損害賠償や廃炉費用がのしかかる中、合理化推進や既存事業の統廃合が課題になるが、コストダウンだけでは縮小均衡は必至だ。会見した川村隆会長は「『稼ぐ力』を備えた企業に生まれ変われば福島の事故の責任も果たすことができる」と東電再生に強い意欲を示した。

 東電の今後の事業計画となる「新々・総合特別事業計画(新々総特)」には合理化の推進と原子力事業や送配電事業の再編統合、新事業の創出などが明記されている。廃炉・賠償費用の年5000億円を自力で賄う算段だ。

 だが、ハードルは高い。「新々総特」の収益の前提となる柏崎刈羽原子力発電所の稼働が不透明。原子力事業や送配電事業の再編統合には他電力の拒否反応が強い。23日に開いた株主総会では「新々総特」の実現可能性を疑問視する声も上がった。川村会長も「頑張ってやっとできるか。社員の能力をフルに発揮した、ちょっと上にある数字」と目標達成の難しさを認める。

 川村会長が「(批判されてきた)企業風土は変わりつつあるが、まだまだ」というように、計画達成には社内の体制改革、社員の意識変革が急務になる。

 具体的には原子力事業の社内カンパニー化を検討。課題ごとのプロジェクトチームの発足。異業種や他電力との再編統合の検討に向け、将来のエネルギー事業を研究する組織も立ち上げる。

 小早川智明社長は東電のトップでは珍しく営業畑出身。大口分野でのなりふりかまわぬ営業攻勢は今でも業界では語りぐさだ。東電では想定しづらかった異業種との連携も推進した。「戦える集団」に変われるか。二人三脚での挑戦が始まる。

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