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国をも滅ぼす「サイバー攻撃」最前線、キーワードは“埋め込み”

6/26(月) 19:08配信

TOKYO FM+

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。
6月26日(月)放送の「BREAKFAST NEWS」のコーナーでは、ロシアが昨年のアメリカ大統領選挙時に行なったと目されるサイバー攻撃を巡っての新事実について、ジャーナリストの仲野博文さんに話を伺いました。

現地時間6月21日にアメリカで行なわれた公聴会では、ロシアがアメリカの21の州で選挙管理システムなどにサイバー攻撃をしていたという証言が出ています。さらに、23日の米新聞ワシントンポストには、かつてのオバマ政権とトランプ現政権の関係者から話を集めた記事が掲載され、そこではロシアの攻撃をオバマ政権が把握していたと伝えています。

ワシントンポストによると、当時オバマ政権内部ではロシアに対して報復措置をとるべきだという声もあがっていたとか。しかし、選挙直前のタイミングで何らかのアクションを起こした場合、世論がヒラリー・クリントンさんのいる民主党をひいきしていると見るのではないか、そんな懸念から結局は警告にとどまり、具体的には何もしなかったそうです。

ただ、この話には続きがあり、当時オバマ政権はロシアのライフラインや金融ネットワークなどに侵入し、ネット上で相手国(ロシア)のインフラに時限爆弾を設置。大統領のゴーサインひとつでインフラが破壊できる準備を進めていたという話が持ち上がっています。

そして仲野さん曰く、恐ろしいことに今それがどうなっているのかわからないとか。「計画まで移されたという情報もあったんですが、その後すぐにトランプ政権になり、この扱いがどうなっているのかが全く不明」と言います。

オバマ政権はロシアのコンピューターシステムにウイルスなどを埋め込み侵入を図ったと言われていますが、この“埋め込み”が今後のサイバー攻撃に関して大きなキーワードになってくると仲野さん。

従来のサイバー攻撃は多数のパソコンを使って行なっていました。例えば2007年、当時ロシアとの関係が悪化していたエストニアでは、政府機関のウェブサイトに続き、メディア、そして銀行のネットワークがサイバー攻撃による被害を受けました。世界でも屈指のIT先進国と言われ、銀行取引の9割以上がオンライン化されていたエストニアは、その直後銀行取引が一切できなくなるという非常事態に陥っています。

これまで戦争と言えば、ミサイルや軍艦などによる、いわば物理的な争いが主でしたが、今後はその形も変わってくるようです。「これからは“静かな戦争”と言われているサイバー攻撃だけで国のインフラを破壊する」と仲野さんは言い、究極的にはサイバー攻撃によって国を滅ぼすこともありうる状況に近づいてきたと話していました。

(TOKYO FM「クロノス」2017年6月26日放送より)

最終更新:6/26(月) 19:08
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