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【コラム】これぞ必殺仕事人! ディエゴ・オリヴェイラ、「サッカーを教えてくれた父親」の前で値千金の決勝弾

6/26(月) 0:20配信

SOCCER KING

 前節のヴァンフォーレ甲府戦で連勝記録が「8」でストップした首位・柏レイソルにとって、北海道コンサドーレ札幌をホームに迎える今節は再起を図る重要な一戦だった。

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 試合は前半終了間際の42分、クリスティアーノのPKで先制に成功したものの、62分にヘイスの直接FKで同点に追い付かれてしまう。すると直後の64分、下平隆宏監督は中川寛斗を下げて、ディエゴ・オリヴェイラをピッチへ送り出す。

「FKの場面で『ディエゴ、仮に追い付かれたらすぐに行くよ』という話をしていたら、本当に追い付かれてしまった(苦笑)。今週はディエゴを早い時間帯から起用することを考えていました」(下平監督)

 スタジアムに“引き分け濃厚”な雰囲気が流れ始めた88分、伊東純也のスルーパスにディエゴが反応する。「J(伊東)からいいボールが来た。受けた瞬間は右足を振り抜こうかと思った」というが、シュートフェイントで相手DFをかわすと左足で鋭いシュートをネットに突き刺す。途中出場のディエゴの一撃が決勝点となり、柏が札幌を下して勝ち点3を獲得。そして、首位の座を守った。

 ゴールシーンについて、ディエゴは「最初は足元でボールを受けようと思ったが、瞬時の判断で裏に走った」と明かす。「cortei zagueiro(コルテイ ザゲイロ)」、ポルトガル語で「センターバックを切り離す」という意味の通り、深く鮮やかな切り返しから「左足でうまく決めることができた」と晴れやかな表情で振り返った。

 3日前の6月22日に27歳の誕生日を迎えたばかりのディエゴ。誕生日当日には地球の裏側・ブラジルから父親、母親、妹2人、甥っ子が来日。ディエゴ・ファミリーたちもスタンドから熱い声援を送っていた。「自分にサッカーを教えてくれた父親が観に来てくれましたからね。はるばる遠くブラジルから足を運んでくれた家族には感謝したいですし、家族の前で得点を決めることができたのは嬉しいです」と値千金の決勝弾を喜んだ。

 柏在籍2年目を迎え、さらなる活躍が期待された今季はサガン鳥栖との開幕戦でいきなり得点を奪うと、続く第5節のサンフレッチェ広島戦で早くも2点目をマーク。しかし、チームが第7節のヴィッセル神戸戦を皮切りに連勝街道をひた走る中、ディエゴの出場機会はだんだんとなくなっていった。そんな中で巡ってきた“26分間のチャンス”。スタジアムの重苦しい雰囲気を断ち切る大仕事をやってのけた。

「自分は得点が求められるポジションの選手。得点を挙げてチームが勝ち切ったことに関して、今日は素直に喜びたい」と語りながらも「ただ、今レイソルにいる選手たちは自分が得点を取ることよりも、チームに貢献できたことに対して喜びを感じている」という。助っ人外国籍選手として柏にやってきたブラジレイロが何気なくこぼした言葉は、柏が首位に立つ“所以”を感じさせる一言だった。

取材・文=三島大輔

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最終更新:6/26(月) 0:20
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