ここから本文です

セシールが年商2,000億円を突破。カタログ通販が最盛期を迎えた1990年代前半

6/27(火) 8:01配信

ネットショップ担当者フォーラム

1990年代前半はカタログを中心とした総合通販大手が成熟機を迎えた。当時の業界最大手、セシール(現ディノス・セシール)が通販会社として初めて年商2,000億円を突破したほか、千趣会、ニッセン(現ニッセンホールディングス)、ムトウ(現スクロール)など通販大手が躍進。ネット通販の本格的な普及を目前に控えたこの時期、カタログ通販は最盛期を迎える。

 

1992年(平成4年)セシールの売上高が2,009億円突破

1986年から業界首位に君臨していたセシール(現ディノス・セシール)は、1992年3月期の売上高が前期比7.4%増の2,009億円となり、通販業界で初めて年商2,000億円を突破した。売上高は直近6年で約2倍に拡大。業界2位の福武書店(現ベネッセコーポレーション)を700億円以上引き離し、圧倒的な存在感を見せつけた。

セシールは80年代中盤からメーンターゲットを職場単位から個人客へとシフト。個人客の増加に対応するため、受注や顧客管理のシステム化を進め、売上拡大の基盤を作った。80年代後半から全国紙や地方紙など新聞広告を大々的に展開し、売り上げを大きく伸ばした。

成長スピードの速さはカタログの発行部数の推移からも見て取れる。発行部数は87年に1,000万部を超え、1994年秋冬号は合計6,815万部に達している。

この時期、他の通販大手も軒並み売り上げを伸ばした。1994年度の売上高は千趣会が前期比16.0%増の1,575億円、ニッセンは同28.8%増の1,310億円、シャディは同3.7%増の842億円、ムトウ(現スクロール)は12.2%増の716億円となっている。

1990年のバブル崩壊後、日本のGDP成長率が1%以下に低迷する中、通販の成長力は業界内外から注目を集めた。

 

1993年(平成5年)オークローンが創業、翌年にはジャパネットもテレビ通販を開始

テレビショッピングを主体とする企業も誕生した。オークローンマーケティングが1993年に創業したほか、翌94年にはラジオショッピングを手がけていたジャパネットたかたがテレビショッピング事業を開始。総合通販のメディア(現はぴねすくらぶ)も同時期にテレビショッピング事業に乗り出している。

“>>>
「テレビで大変なのは、番組の枠を獲得することです。そう簡単には取れないんですよ。スタート当時はいまほどの知名度もありませんから、企業としての信用の面でハードルがありましたね」

しかし、高田社長は持ち前のバイタリティで60秒や90秒枠を手に入れ、テレビ番組制作に着手していった。

「60秒とか90秒の番組って、ものすごく高いスキルが要求されるんですよ。でも、それを一年続けたんですが、どうしてもうまくいきませんでした。ちょうどその頃、深夜番組で“テレコンワールド”という、のちに一世を風靡した通販番組がはじまりましてね。当時、深夜のテレビといえば砂嵐だけだったのが、そこに通販番組を入れるようになったら“テレコンワールド”みたいな成功事例が次々と出はじめたんです。それで、わたしも30分番組を作りたくなったんですよ」

テレビ番組には、さまざまなノウハウが必要である。高田社長は東京に足を運び、マンションの一室を借りてハウスエージェンシーを設立。当時は佐世保から東京や福岡へ頻繁に出張していたという。

(中略)

「ラジオの次はテレビと計画していたわけではありません。テレビをはじめて毎日発信する必要があったから、自分たちで自由に使える自前のスタジオをつくったわけです」

1/2ページ