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【英国】保守党と民主統一党が閣外協力 北ア自治政府に10億ポンドの追加補助

6/27(火) 11:45配信

NNA

 メイ首相率いる与党・保守党と北アイルランドの民主統一党(DUP)は26日、閣外協力で合意したと発表した。DUPは内閣信任や施政方針演説、予算案などの重要法案の承認採決で保守党に協調する。これにより、保守党は下院(定数650)で過半数議席を確保できる格好となる。一方、政府はこれと引き換えに、北アイルランド自治政府に対し向こう2年に10億ポンドの追加補助を行う。
 閣外協力の対象法案には、英国の欧州連合(EU)離脱に関する法案や、国家安全保障関連法案なども含まれる。他の法案についてはケースバイケースで検討するとしているが、保守党は既にDUPとの協力に向け施政方針を修正しているため、多くの法案でDUPの協力が見込める。
 一方、政府は北アイルランド自治政府に10億ポンドの追加補助を行うとともに、既に決まっている5億ポンドの補助について、自治政府の使途決定権を拡大する。また、法人税率の決定権も自治政府に移譲する方向で協議する方針で、同地域が法人税率の低いアイルランドに対抗して税率を引き下げる可能性もある。さらに、北アイルランドの観光業振興に向け、同地域のVAT(付加価値税)や航空旅客税の見直しを検討する。
 両党は、次回総選挙までの5年間にわたり閣外協力を行う予定。ただ、今議会の終了する2年後にいったん見直しを行うとしている。
 メイ首相はこの合意について「英国全体のための協力を可能にし、EU離脱に際して必要な明確さをもたらすもの」として歓迎の意を示した。DUPのフォスター党首も「合意はこの重要な時期に、英国の国益のために安定した政権をもたらすもの」とコメント。北アイルランドへの追加支援については「保守党は、独特の歴史とここ数十年の状況を考慮し、北アイルランドへの支援を引き上げるのは妥当と認めた」と話している。
 これに対しウェールズのジョーンズ首相(労働党)は「合意は公正な補助の概念を台無しにするもの」と批判。スコットランド議会で労働党を率いるダグデール・スコットランド議員は、メイ首相は他地域にも追加補助を行わなければ「英国の連帯の絆を弱めることになる」と訴えている。
 保守党の議席数は318議席と、第1党の座こそ維持したが、改選前から13議席減らし少数与党となった。DUPは今回の選挙で10議席を獲得しており、両党を合わせると過半数の328議席を押さえられる。DUPは英国帰属派のユニオニスト政党で、かねて保守党との結び付きが強くブレグジットにも賛成しているが、同成婚に反対するなど社会面では守旧的。

最終更新:6/27(火) 11:45
NNA