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天敵の「ノミバエ」に注目 殺人毒アリ壊滅作戦の効果と課題

6/27(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 南米原産の殺人毒アリ「ヒアリ」が神戸港から拡散して1カ月あまり。国土交通省が東京港や大阪港など、全国の主要125港湾を対象に緊急点検した結果、ほかの港湾ではヒアリは確認されなかった。ホッと一安心だが、「特定外来生物ヒアリ対策緊急本部」を設置した神戸市などは対応に追われている。

 そんな中、ヒアリの天敵だと注目されているのがノミバエ。体長0.5~6ミリほどのコバエの一種で、家庭の生ゴミにたかっているアレだ。

 1930年代からヒアリが定着し、年間100人の死亡者が出る米国で、農務省農業研究局が対策に活用しているという。なんとノミバエは腹部のトゲをヒアリに刺して200個ほどの卵を産み付け、孵化したウジ虫がヒアリの体液を栄養にグングン成長。宿主であるヒアリを息絶えさせるというのだ。想像するだけで気分が悪くなる。

 関西福祉大教授の勝田吉彰氏(渡航医学)はこう言う。

「ノミバエを放てば、ヒアリの個体減らしに一定の効果を期待できます。ハエというと、病原菌を媒介する不潔なイメージを持たれがちですが、衛生環境が改善された現代の日本ではそこまで心配する必要はありません。ただ、ヒアリが発見された神戸港の周辺には集合住宅が点在していますし、ノミバエでの壊滅作戦が心情的に受け入れられるかどうか」

 最後の切り札か……。