ここから本文です

大曲工144キロ右腕・藤井「もう一度、甲子園のマウンドに」ノーシードから挑む連覇への道

6/28(水) 7:33配信

スポーツ報知

 第99回全国高校野球選手権(8月7日から15日間、甲子園)の出場を目指す東北高校球児の熱い戦いが、いよいよ始まる。昨夏の甲子園のマウンドに立った秋田・大曲工のプロ注目144キロ右腕・藤井黎来(れいら、3年)が、春の地区大会初戦敗退の屈辱を乗り越え、ノーシードから2年連続の大舞台に導く。

 一番熱い舞台に戻るため、藤井は「今年は全国優勝が目標。だからもう一度、甲子園のマウンドに立ちたい」とあと半月に迫った夏に向けてピッチを上げている。3月に右足首を故障。約3週間、投球練習を行えなかった影響もあり、5月の県南地区大会では初戦の増田戦で3イニング限定登板。自身は無失点に抑えたが、チームは2―4で敗れた。ノーシードで挑む連覇への道も「このままだったら(甲子園に)行けないと、神様から怒られた。チームも引き締まった」と前向き。24日の横浜商大高との練習試合では、4―3で完投勝利した。

 最速144キロの直球とフォークを武器に臨んだ昨夏の甲子園。投げ合った花咲徳栄(埼玉)の高橋昂也(現・広島)は、被安打10と藤井(8本)よりも多かったが、要所を抑えて失点は本塁打の1点のみ。「ランナーを出してからの投球が違う。直球だけでなく変化球のキレとか、ギアが上がっていた」。甲子園の土は持ち帰らなかったが、大きな経験を得た。冬場は多いときで一日300球、故障明けでも一日200球の投げ込みでスライダーに磨きをかけた。

 「課題だった」というスタミナ面も克服しつつある。自宅の美郷町から学校までの片道約7キロを、雨が降らない日は毎朝走って通学。その成果は6月上旬に行われた全校生徒約400人が参加した田沢湖一周マラソン(20・8キロ)で表れた。高低差約60メートルのコースを約1時間56分のタイムで校内6位。「思った以上の結果でびっくり。今季、連投の経験はないけど、去年以上に球威もあるし(マラソンの結果で)自信を持てた」と笑う。

 チームを指揮する阿部大樹監督(46)は「藤井がいるからチームも甲子園を意識できる」とエースに大きな期待をかける。今は足首の痛みもない。「自分のためじゃない。チームのために結果を出したい」と藤井。仲間を信じて投げきった先に栄光は待っている。(遠藤 洋之)

 ◆藤井 黎来(ふじい・れいら)1999年9月17日、秋田・美郷町生まれ。17歳。仙南東小2年から野球を始め、小学6年から投手。美郷中を経て大曲工に入学し、高校1年秋からベンチ入り。2年時には甲子園1回戦・花咲徳栄戦で先発し、8回8安打5失点。憧れの選手はダルビッシュ有(レンジャーズ)、大谷翔平(日本ハム)。181センチ、85キロ。右投右打。家族は両親と兄。

最終更新:6/28(水) 7:33
スポーツ報知