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低金利政策によって日本経済は回復するか?

6/27(火) 17:15配信

投信1

現在、日本をはじめとする先進国において経済成長率が低迷しています。この理由については様々な説や意見がありますが、先進国において慢性的に需要が不足し、貯蓄が超過していることが経済成長を妨げているのではないか、という考え方があります。

これは「長期停滞論」というもので、米国の元財務長官であるローレンス・サマーズ氏が主張し話題となっています。この「長期停滞論」と経済の低成長については、以前の記事『日本はなぜ経済成長の勢いを取り戻せないのか?  先進国で続く経済成長率の低迷~長期停滞論とは』で詳しく説明しています。

今回は、引き続き「長期停滞論」に触れながら、先進国における低成長が“金利(利子率)”とどのような関係にあるか、とりわけ低金利政策が経済回復をもたらしうるかについて考えます

先進国における低金利の常態化

まず、先進諸国の長期金利の推移について見てみると、低金利化が進んでいることが一目瞭然です(図表1)。日本では、2016年のマイナス金利導入により長期金利も一時マイナス圏に突入しました。米国ではここ1、2年利上げが行われており、直近で見たときの利子率は上昇していますが、長期的に見ると減少していることが分かります。

低成長と低金利の関係

では、なぜ低金利化が進行しているのでしょうか。低金利は、以前ご紹介したような経済成長の停滞と密接に関わっています。従来、金利を下げることが低迷した経済成長を回復させると考えられ、金融政策として採用されたのです。

商品やサービスが売れないと、企業の業績は落ち込みます。すると、企業は投資をして新たな設備を導入したり、新たな事業を起こそうとしたりしなくなります。それによって、企業活動は停滞し、新たな商品やサービスを生み出せなくなり、さらに売り上げが下がる、という悪循環に陥ります。

この悪循環を断ち切るために中央銀行が金利を低下させることで、企業の投資を促すのです。こうして景気回復を呼び込むことができる、というのが金融緩和政策の考え方でした。(図表2)。

現在、日本の中央銀行である日本銀行(日銀)は、様々な手を使って、金利を下げる政策を行っています。これが金融緩和政策です。昨年導入されたマイナス金利も、この一環です。

日銀が金融緩和を続けているために日本の金利は非常に低水準で推移しています。金融緩和を続けて投資や消費を刺激しなければならないということは、日本経済が長期停滞していることを意味します。これと同じような状況が、他の先進国でも起こっています。

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最終更新:6/27(火) 17:15
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