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関東地区H形鋼市況、下げ余地なく大底感

6/27(火) 6:02配信

鉄鋼新聞

 関東地区のH形鋼市況は、下げ余地のないまま7万円台半ばでの市況展開が続いている。置き場渡し・ベースサイズの市場価格は7万5千~6千円。市場関係者からは「他の条鋼建材品種に比べて堅調さを保っており、仕入れ価格の上昇もあって下げ余地はない」(商社幹部)との指摘が多く、反発を前にした大底圏内との認識が台頭している。ただ実需の薄さから上伸基調は停滞気味で、夏場に向けた市況立て直しの分岐点を迎えている。

 昨年秋以降のH形鋼市況は、原料炭や鉄鉱石、鉄スクラップなど原料市況が軒並み反発し、各メーカーも断続的に値上げを実施したため上昇傾向で推移。月末ベースでは2016年11月に6万8千~9千円だった市場価格が、17年4月に7万5千~6千円と7千円方上伸した。
 だが年度明け後は建設需要の勢いを欠き、上昇要因だった原料市況に不透明感が出たため店売りでの出庫水準が低下。上値の重い展開が続いている。
 足元では商社や特約店は需要見合いの仕入れに徹しているものの、メーカー値上げ後の高値玉を抱えていることからおおむね安値回避の販売姿勢を堅持。扱い筋は「仕入れコスト上昇分の転嫁は未達のまま。夏以降の需要増を待って盛り返しを図りたい」(流通幹部)との構えだ。
 新日鉄住金の建材製品を扱う商社・特約店などでつくる「ときわ会」によると、東京地区の5月の入出庫量とも前月比0・3%減、在庫量も2・3%減といずれも減少。在庫率も低下したが「タイト感には乏しい」(同)状況だ。
 一方で国土交通省の建築着工統計から試算した鉄骨需要量は、店売りに結び付きやすい床面積2千平方メートル未満の着工は4月まで10カ月連続のプラスを維持。ゼネコン側も「セメントが上昇するなど、建材価格の上昇を織り込んだ発注姿勢にシフトしている」(建設会社幹部)といい、踊り場局面からの再上昇に期待感も高まってきている。

最終更新:6/27(火) 6:02
鉄鋼新聞