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【MotoGPコラム】“結果を残す“ライダーまであと1歩。Moto3の鈴木竜生、成長の2017年

6/27(火) 19:24配信

motorsport.com 日本版

 19歳の鈴木竜生が、Moto3クラス3年目で確実な進歩を見せている。

 2015年と2016年にマヒンドラで参戦した鈴木は、故マルコ・シモンチェッリの父パオロ氏が運営するチーム、SIC58 Squadra Corseのシートを得たことで、今年からホンダ陣営の一角を占めることになった。

【リザルト】MotoGPオランダGP Moto3クラス決勝結果

 インドメーカーの新興勢力マヒンドラは、ホンダやKTMと比較するとパフォーマンス面でやや劣勢に立たされていたが、その環境で努力を続けたことが、ライダーとしての足腰を鍛える良い経験になった。今シーズンは第2戦のアルゼンチンGPで、9番手スタートからシングルフィニッシュの8位という結果を残した。レース途中で集団に埋もれたところから、焦らずに落ち着いて順位を回復していったという内容面での良さもあったもののの、トップ集団からはまだ離れた位置でのゴールだった。

 その後の数戦では、予選で良い順位を獲得して決勝レースに向けてより優位なスタート位置を得る、という目標を少しずつ実現させていったが、肝心の決勝で追突されたり転倒に巻き込まれるなどの出来事が続いてなかなかリザルトを残せなず、なにかが噛み合わないレースが続いた。

 その悪い流れが良い方向に変わりだしたのは、第6戦イタリアGPからだ。この大会では、予選で3列目9番グリッドを獲得。決勝レースでも、大集団バトルが恒例のMoto3クラスの上位グループで、一時は表彰台圏内の位置につけた。ただ、このレースでは若いながらも戦術巧みな他の若い選手たちに翻弄されてレース終盤に自滅し、ノーポイントで終わった。

 次のカタルーニャGPは、この苦い経験を教訓として序盤から最後までトップグループにつけて走りきり、10位のチェッカーフラッグを受けた。だが、その一方では、先頭集団についていきながら勝負の駆け引きには積極的に加われず、最後まで様子を見た状態でチェッカーを受けた、という面も否めない一戦だった。

 そして今回の第8戦オランダGPでは、予選10番手。日曜の決勝レースは、序盤から積極的にトップ争いの戦いに加わっていった。

「前回の反省もあって、最低でもグループの中盤にいよう、というのが今回の作戦でした。ちょっと無理をしてでも集団の真ん中あたりにはいたんですが、レース終盤に思いのほかたくさんのライダーが後方から追い上げてきたので、それはちょっと計算外でした」

 この言葉にあるとおり、途中まで6台だったトップ集団は11台に膨れ上がった。この11台の争いは、最終ラップの最終区間で2台が転倒する激しいものになった。

「最終ラップの最終シケイン立ち上がりで前のライダーが転倒したとき、自分はいい具合に立ち上がってたんですが、その影響でスリップストリームをうまく使い切れずにゴールすることになってしまいました」

 最後は、8位でチェッカーフラッグ。数字だけ見ればアルゼンチンとタイ記録の自己ベストだが、内容は今回の方が上と言っていいだろう。

「結果的には惜しいレースですが、この位置にいれば、ラッキーやチャンスがあったときにいい順位で終えられると思うので、これからも、最低でもいつもこの位置で走れるようにしたいですね」

 この週末には、来シーズンも今のチームで走ることで合意に達した。レースでトップグループの一員に加わることで、鈴木の存在感と認知度は確実に高まっている。結果を出せるライダーまで、あともう少しの距離だ。

西村章