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【ブラジル】政治危機大きく響かず、予想上回る伸びに=モール業界

6/27(火) 2:21配信

サンパウロ新聞

 今年第1四半期(1~3月)の売り上げが2.5%拡大したことなどを受けて、ブラジル・ショッピングセンター協会(Abrasce)は5月29日、ショッピングモール業界の2017年の売上高の伸びは年初に示した前年比5%増という予想を上回るとの見通しを示した。

 ショッピングモール業界全体の売り上げの伸びはこのところ年々小さくなっている。14年には前年に対して10.1%の伸びを記録したが、15年には伸びは6.5%に縮み、16年には4.3%にまで落ちた。同日付伯メディアによると、同協会のグラウコ・ウマイ会長は第2四半期(4~6月)の終わりに17年の年間予想の見直しをすると明かし、「我々は上方修正できると考えている」と述べた。

 ウマイ氏によると、第1四半期の業績に加え、今年の「母の日」商戦が好調だったこともまた、予想の上方修正の根拠となっている。同協会は、ブラジルの小売業界にとって年間で2番目に重要な商機と位置付けられている「母の日」絡みの売り上げについて、今年は昨年同時期に対して6%伸びたとしている。

 ミシェル・テメル大統領の不正関与疑惑を背景とする政治的危機がモール業界に与える影響について同氏は、経済は1年前よりも改善しており、政局の混乱が業界へもたらす影響はさほど大きなものにはならないとの見方を示し、「マクロ経済の各種指標は現在、ジルマ・ルセフ(前大統領)が去った時よりも良くなっており、たとえ回復に時間がかかりこの先も危機が続くとしても、我々がこれらの良好な指標を直ちに失うことはない」と話す。

 また、小売業者らによるテナント契約の更新前倒しは経済状況の改善についての信頼感を示す一つの指標だとするウマイ氏は、ブラジルの経済は今年第4四半期から18年第1四半期の間に「真っ直ぐになる」はずだと期待している。

 同氏は、ショッピングモールは現在のところブラジルの小売り全体の中で20%のシェアを持っているが、景気の回復によって、今後15~20年の間にシェアを30%に拡大させる可能性を秘めていると話す。しかし、シェアが30%に拡大したとしても、カナダや米国などの水準にはまだまだ届かない。同氏は、モールの売上高が小売り全体に占めるシェアは、カナダでは70%以上、米国では約55%だとした上で、「ブラジルはこれらの数字には到達しない。なぜなら、ブラジルには厳しい冬がなく、社会構造もこれらの国々と異なっているからだ」と説明する。

 なお、ブラジルの小売市場においても着々とシェアを拡大させている電子商取引、いわゆるネット通販について、同協会は「敵ではなく同盟者」だとみている。

 同協会によれば、ブラジル国内では17年から19年にかけて、高級ブランド品などを低価格で販売するアウトレット店舗を集めたアウトレットモールが3施設、そして一般的なショッピングモールが50施設以上、新たに開業する予定だ。

2017年6月24日付け

サンパウロ新聞

最終更新:6/27(火) 2:21
サンパウロ新聞