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[記者手帳]南北単一チーム、現場に答がある

6/27(火) 8:06配信

ハンギョレ新聞

単一チーム、趣旨は良くても現場と交感が必要 選手たちに会って理解と同意を得るべき

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、南北スポーツ交流を政府の立場で公式化した。来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックで女子アイスホッケー単一チームの構成、聖火の北朝鮮区間リレー、南北共同入場などを北側に提案したことは積極的な提案だ。文在寅大統領と北朝鮮のチャン・ウン国際オリンピック委員会(IOC)委員が24日、世界テコンドー大会開幕式で明るく笑って握手する場面は、南北関係の疎通の役割を果たすスポーツを象徴する。

 保守政権が執権する度に高まる南北緊張で不安を感じた国民には、新政府の緊張解消の努力がうれしい。IOCや競技団体別世界連盟も基本的に平和オリンピックを指向する。オリンピックを通じて交流が活性化し地域の平和につながるならば、IOCとしても平昌オリンピックは注目すべき遺産として残ることになるだろう。

 だが、具体的な内容に入れば容易ではない。北朝鮮が出場権を得られる種目がフィギュアスケートのペア種目程度なので、共同入場の見た目がよくない。ショートトラックでは実力の劣る北朝鮮の有望株を速成指導して、オリンピック出場ポイントを積ませるよう助けたり、女子アイスホッケー単一チーム構成のための細部事項を調整するには、南北体育会談が開かれなければならない。しかし、交渉の主体である大韓体育会には南北スポーツ交流に対する下絵がない。

 女子アイスホッケー単一チーム問題は非常に複雑だ。北朝鮮の実力が優秀でないだけに、チームエントリー(23人)に北朝鮮の優秀選手2~3人を追加して25~26人のエントリーに拡大すること自体は可能だ。だが、チームエントリーとは異なり、ベンチに座って実際に走る競技エントリー(22人)は、IOCや国際アイスホッケー連盟にとっても増やすことは難しい。選手全員が投入される種目の特性上、南北単一チームだけに2~3人の選手が多く走ることになれば、ゲームの公正性が失われるためだ。

 団体競技はチームワークが重要で、戦術訓練のためには合宿も必要だ。選手たちが一緒に食事をし、おしゃべりもして、一緒に寝て垣根を崩さなければならない。数カ月であっても一緒に過ごす時間を確保しなければならない。それでこそオリンピックの舞台で単一チーム精神を生かした南北姉妹の感動のドラマを生み出せる。

 北朝鮮が参加する平和オリンピックは、誰にも否定できない未来価値だ。新政府が精魂を込めるのは十分に理解できる。ところが大韓アイスホッケー協会は単一チームと関連して政府側から何の連絡も受けていないという。オリンピックを実際に行う協会やコーチングスタッフ、選手たちが疎外感を感じられるような内容だ。アイスホッケーチームの監督がカナダ出身の外国人なので、韓国の政治論理よりチームのムードを優先するという点も理解しなければならない。

 今からでも、政府の高位関係者がアイスホッケー代表チームを訪ねて行って、選手たちに会ったら良いだろう。彼らの話を聞いてみて、主人公であることを認め、政府の立場を説明すれば良いだろう。スポーツが政治的な力に変わるためには、選手とコーチングスタッフの心から捉えなければならない。時代は変わっている。

キム・チャングム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/27(火) 8:06
ハンギョレ新聞