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野村HD:金融庁に再発防止策など届け出、法令違反受け-関係者

6/27(火) 4:00配信

Bloomberg

野村ホールディングスは、国内営業支店における新規上場企業の法人関係情報の取り扱いをめぐり金融商品取引法に違反した問題で、金融庁に法令違反と再発防止策を届け出たことが、複数の関係者への取材で明らかになった。

野村は全国158支店で、営業社員による投資家対応などのモニタリングを充実させるほか、支店長に新規株式公開(IPO)直前研修を実施するなど、法令順守体制を強化する。支店長は株式売買委託などの営業と、各地域内での企業金融ビジネスのトップを兼務していることから、法人関係情報を厳格に管理し再発防止に努める。事情に詳しい関係者が、情報が非公開だとして匿名で明らかにした。

法人関係情報とは「公表されていない重要な情報であって顧客の投資判断に影響を及ぼすと認められるもの」で、金融商品取引法40条では、証券会社は業務上知り得た法人関係情報の管理について、インサイダー取引に利用されないよう必要かつ適切な措置を講じるよう求めている。

関係者によれば、金融庁は野村の報告を精査する方針で、証券取引等監視委員会はさまざまな情報を収集した上で調査の必要性を判断する。野村の山下兼史広報担当はコメントを控えた。金融当局の幹部も個別の事案には言及しないとしている。

野村HD株は27日一時2.4%上昇し、1%高の675.1円で取引を終えた。日経平均株価は0.4%上昇した。SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、再発防止策や法令順守体制の改善策の届け出により、「IPOなどの引き受け業務がしばらくできなくなるリスクを回避できそうだ」との安心感が投資家に広がっていると分析した。

モニタリング調査

野村は4月、宮崎支店のモニタリング調査を実施、当時の支店長や営業社員らへの聞き取りや、顧客との会話録音を調べた結果、法令違反の可能性があることが判明した。

前宮崎支店長は、同社が上場主幹事を務めたコインランドリー運営会社のWASHハウスが株式分割の検討に入るとの法人関係情報を1月下旬に取得、2月中旬のミーティングで、営業社員に株式分割の可能性に言及したという。社員は一般論として株式分割が期待できるとして、買い付けの勧誘を3月10日の正式発表まで継続して行っていたもよう。ブルームバーグ・ニュースはこの経緯を今月初旬、複数の関係者への取材をもとに報じた。

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最終更新:6/27(火) 15:34
Bloomberg