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土浦市が荒廃空き家撤去へ 宍塚大池、来月にも代執行

6/28(水) 9:00配信

茨城新聞クロスアイ

土浦市宍塚の宍塚大池のほとりにある空き家が一部崩壊して池に流れ出るなどしていることから、土地を所有する市が環境への影響があるとして行政代執行による撤去を行う方針を決めたことが27日、分かった。調査を行い、7月中にも着工する予定。空き家は元国有地に1955年ごろから違法な状態で建てられていたといい、数年前に住民が死亡した後、荒廃が進んだという。工事代金は約200万円を見込み、撤去後に家屋の相続人に請求する。

宍塚大池は市西部に位置する森林や水田に囲まれた人造湖。周囲1・2キロで、農水省「ため池百選」に選ばれ、貴重な野鳥や昆虫が確認されている。国有地だったが、2004年に市に無償譲渡され、市が管理している。

市農林水産課によると、空き家は大池の北側にあり、面積は母屋と物置合わせて約85平方メートル。ほかに車庫や納屋があるという。

国有地に許可なく建てられたとみられ、国や市が立ち退きを求めたが、住民が応じず交渉が難航した経緯があるという。住んでいた女性が数年前に死亡してから空き家となった。その後、住宅の一部が崩壊して木材や家具などが池に散乱。このため、大池の環境を守る活動をしているNPO法人「宍塚の自然と歴史の会」(及川ひろみ理事長)が5月、市に対し空き家の資材の散乱防止や除去などを求める要望書を出した。

これらを受け、市は住宅の相続人らに撤去を求めるなど交渉を本格化。「違法な状態が続いており、自然環境にも影響が出かねない」(同課)として、撤去の代執行に踏み切る。撤去は7月中から60日間。今月、すでに入札を行って解体業者を決めた。

及川理事長は「空き家の崩壊が進みながら、なかなか問題解決できなかった。市の責任で撤去されることになって良かった」と話した。 (綿引正雄)

茨城新聞社