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MOA岡田茂吉賞、大賞に漆芸の林さん 美術館で発表―熱海

6/28(水) 11:14配信

伊豆新聞

 熱海市桃山町のMOA美術館が主催する第20回「岡田茂吉賞」の大賞受賞者に、漆芸の林曉(さとる)さん(63)=富山県高岡市=が選ばれた。27日に同美術館で記者発表会が開かれ、林さんは「日本伝統工芸展などを発表の場にしてきたが、それ以外で認めてもらう機会はなかなかないので、今回の受賞はありがたい」と喜びを話した。

 同美術館は日本工芸の優れた作家に賞を贈り、日本美術の発展に寄与することを目的に岡田茂吉賞を設けている。20回の節目となる今回は、美術界の第一線で活躍する研究者や工芸家に推薦された作家17人の作品を審査し、大賞に林さんが選ばれた。

 林さんは東京都出身で東京芸術大大学院修了。伝統的な黒漆や朱漆によって独創的な造形でシンプルな作品を制作している。デザインや造形手法にコンピューターを用い、伝統工芸に先端技術を取り入れる点も注目される。現在は日本工芸会正会員で、富山大教授も務める。

 発表会では審査委員の一人で、漆芸家・重要無形文化財保持者の室瀬和美さんが審査経過を説明し「造形力に優れ、技術と形態の強さが今後、国内だけでなく世界にも通用する表現だと評価された」と語った。

 同美術館は9月1日~10月24日に「第20回岡田茂吉賞展」を開き、林さんを含め審査の対象となった作家の代表作計49点を展観する。

 【写説】自作について説明する大賞受賞の林さん=MOA美術館

最終更新:6/28(水) 14:43
伊豆新聞