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民泊新法成立で日本企業が仲介業に続々参入、貸し手側のビジネス性はどう?

6/29(木) 11:10配信

THE PAGE

 住宅の空き部屋などを旅行者に有料で貸し出す「民泊」を解禁する法律が成立しました。企業が続々と民泊に参入していますが、法律では年間180日と営業日数に制限があります。企業による民泊ビジネスはうまくいくのでしょうか。

民泊新法が成立、2018年1月にも施行へ

 民泊を解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月9日に成立し、早ければ2018年1月にも施行される見通しです。これまでお金を取って旅行者を宿泊させるためには、旅館業法に基づく許可が必要でした。今後は、都道府県に届け出をするだけで宿泊客を受け入れることができます。

 これまで民泊は、一部の特区を除いてグレーゾーンの扱いでした。このため国内における民泊仲介事業については、外資系のAirbnbなど一部の事業者による独壇場となっていました。今回、法律で民泊が正式に認められたことをきっかけに、日本企業の参入が相次いでいます。

日本企業の参入、相次ぐ

 楽天は22日、不動産情報サイト「ホームズ」と共同で、新しく宿泊仲介サービスを立ち上げると発表しました。ホームズにはすでに800万件の不動産情報が掲載されており、加盟店のネットワークは2万店を超えます。ここに楽天の会員9000万人を組み合わせることで、民泊仲介のネットワークを構築。訪日外国人や国内の旅行客などを対象に民泊を仲介していきます。

 KDDI傘下で高級旅館などの予約サイト「Relux」を運営するLoco Partners(ロコパートナーズ)も、民泊取り扱いの準備を進めています。同サイトは、日本語だけでなく、英語や中国語、韓国語などに対応しており、外国人観光客の利用も多いといわれます。高級ホテルや高級旅館が中心であることから、民泊についても、高級物件中心になる可能性が高いでしょう。

あくまで個人の楽しみの延長線上か

 これらのサービスはあくまで仲介事業であって、民泊そのものを行うのは、部屋を提供する個人もしくは法人です。民泊新法において年間180日に営業が制限されているということは、営業日がすべて満室になっても、50%しか稼働しないということを意味しています。一般的にこの水準ではビジネスとしては成立しません。あくまで個人の楽しみの延長線上で部屋を貸し出すというレベルにとどまるかもしれません。

 一部のマンションでは、宿泊客による迷惑行為など、近隣住民とトラブルになるケースも見受けられます。野放図な民泊の普及を防止するという点では180日の営業制限には意味があると考えられます。一方、ビジネスとして成立しにくいということになると、提供される部屋数の大幅な拡大は見込めません。

 民泊新法が成立した背景には東京オリンピックにおけるホテル不足という問題がありますが、この部分では大きな効果を発揮しない可能性があります。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/3(月) 6:08
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