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【英国】英中銀、自己資本積み増しを要請 不良債権の増大に備え114億ポンド

6/28(水) 11:45配信

NNA

 英中銀イングランド銀行の金融行政委員会(FPC)は27日、半期に1度の金融安定報告書を公表し、国内銀行に対して114億ポンドの自己資本の積み増しを求める方針を明らかにした。消費者向け融資の急拡大を背景に、金融の安定性が損なわれた場合に不良債権が増大するリスクに備えるため。
 FPCは、信用供与が過剰な場合に将来的な損失の可能性をカバーする「カウンターシクリカル資本バッファー」を現在のゼロ%から0.5%とし、11月には1%に引き上げる見込み。これにより国内銀行の自己資本要件は向こう半年で57億ポンド、来年末までにさらに57億ポンド引き上げられる。
 FPCは、現在のところ金融システムのリスクは通常の水準にあるとみる。しかしクレジットカードや個人ローン、自動車ローンなど消費者向け融資は過去1年で10%増と、収入の伸びを大幅に上回る伸びを示している。これらの貸出規模は住宅ローンの7分の1程度に過ぎないものの、返済が滞る可能性は10倍高いと予想。「銀行は良好な状況による最近の融資実績を過信している」として、警戒が必要となるリスクが存在すると指摘している。
 FPCと中銀の下部組織であるプルーデンス規制機構(PRA)は、返済不能となる可能性のある顧客への貸し出しを回避するため、7月にも貸出基準の強化を示す新たな規則を公表する方針。また中銀は、個人の債務が急速に拡大していることを受け、11月に予定していた国内銀行に対するストレステスト(健全性審査)を9月に前倒しして実施することも明らかにしている。

最終更新:6/28(水) 11:45
NNA