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岩淵鳥居講、市無形民俗文化財に 富士山信仰伝える行事

6/28(水) 9:29配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 富士市教育委員会はこのほど、同市岩淵地区で12年に1度、富士山頂に鳥居を奉納する伝統行事「岩淵鳥居講」を市の無形民俗文化財に指定した。富士山信仰の形を残す地域独特の“遺産”として、後世に受け継ぐべきと評価した。

 岩淵鳥居講は江戸時代に出版された「駿河国新風土記」で、著者が1808(文化5)年に富士山頂を踏破した際の記述として「頂に木の鳥居あり」などと紹介され、200年以上の歴史がある。岩淵地区は富士山麓で伐採した木材で船を造り、富士川の渡船を担って繁栄したことから、富士山が出現したと言い伝えられる申(さる)年に伐採への返礼と渡船の安全を祈願して鳥居を奉納するようになったとされる。

 市教委は2014~16年度にかけて、地元住民への聞き取りや文献調査を実施。昨年8月6、7両日に行われた鳥居奉納にも同行し、富士山信仰を現在に伝える貴重な行事と評価した。市文化振興課は「文化財指定により、地域住民の伝承意識が一層高まれば。世代を超えて長く受け継いでほしい」と期待を込めた。

静岡新聞社