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7回無失点12Kの圧巻投球 石川柊太は“ソフト三軍制”の寵児

6/28(水) 12:10配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「残りものには福がある」とは、よく言ったものだ。

 育成出身のソフトバンク石川柊太(25)が、27日の日本ハム戦に先発。140キロ台後半の直球を軸にスライダー、カーブ、チェンジアップと変化球を織り交ぜ、日ハム打線を翻弄した。7回1安打無失点、12奪三振と、本拠地福岡で圧巻の投球を見せつけた。

 創価大から13年育成ドラフト1位で入団。ヤクルトのエース小川の1年後輩だ。昨季7月に支配下枠を勝ち取り、今季はこれで3勝目(2敗)。

 球団関係者が「大学時代からボールは速かった」と、こう話す。

「今はオーソドックスなフォームだが、当時はトルネード投法。ネックは制球難とケガの多さだった。大学時代から肩ヒジに故障が多く、入団後2年間は治療とリハビリを優先させていたくらいです。ドラフトにかかるかどうかギリギリの選手で、『育成まで残っていてくれたらラッキー』くらいの気持ちだった。石川自身も『育成でもいいからプロに行きたい』と思っているとの情報も得ていたので、指名に至ったというわけです」

 実は石川に対して調査書を提出していたのは、ソフトバンクのみ。ドラフトでの懸念は杞憂だったというわけだ。

 育成出身、調査書も単独という事情は、エース格に成長した千賀も同様。「他球団スカウトはどこを見ているんだ」と言いたくなるが、そこは三軍制の勝利とも言うべきか。

 十分に育成できるカネと時間、環境があり、昨年からは総工費60億円をかけて造った筑後のファーム施設も稼働。故障持ちだろうが未熟者だろうが、獲得をためらう必要はない。石川や千賀は、ソフトバンクだからこそ頭角を現したともいえる。次から次に出てくる若手に、他球団はじだんだを踏むしかない。