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低インフレでも利上げでも、金価格が堅調な理由とは

6/28(水) 21:45配信

投信1

金(ゴールド)は“インフレに強い”ことが代名詞ですので、低インフレには弱いのではないかと思われがちです。ところが、世界的にインフレ率が低下しているにもかかわらず、金価格は堅調に推移しています。低インフレなのになぜ金が買われているのか、その理由を探ってみました。

インフレよりも通貨の下落が問題

ロンドン貴金属市場協会(LMBA)が公表している6月23日現在の金価格は1,255.7ドル(1オンス当たり、以下同)、年初来の騰落率は+9.1%となっています。米国の代表的な株価指数であるS&P500の年初来騰落率は+8.0%ですので、金は好調な株式市場を上回るパフォーマンスを上げているわけです。

ところで、金投資のメリットとしてインフレに強いことがしばしば指摘されます。最近は世界的にインフレ率の低下が問題視されていますので、金には逆風のはずですが金価格はなせ好調なのでしょうか? 

この謎を解くカギはインフレと通貨の関係が握っているようです。

たとえば、1920年代のドイツ(ワイマール共和国)が有名ですが、ハイパーインフレーションはほとんどの場合、通貨価値の暴落を伴います。したがって、インフレと通貨価値の下落はコインの裏表のような関係となりますが、金は歴史的に通貨として流通してきた関係もあり、物価そのものというよりも通貨の下落に対するヘッジ(保険)として役立つ傾向にあります。

6月23日現在のユーロドル相場は1ユーロ=1.12ドル前後を推移しており、ドルはユーロに対し年初来で7.5%程度下落しています。ドルが下落するとドル建ての金価格が上昇する傾向にありますので、ドルの下落に対してヘッジの役割を果たしています。

金がヘッジ手段として機能するのは通貨価値の下落に対してであり、必ずしも物価そのものに対してではありません。たとえば、キャベツの価格が上昇したところで金は何の役にも立たないかもしれませんが、ドルが暴落した時に金を保有していれば米国民は大きな恩恵を受けると考えられています。

したがって、インフレ率が低下しているにもかかわらず金が上昇しているのは、ドルの下落が大きく影響していると考えられます。

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最終更新:6/28(水) 21:45
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