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自動運転 実現へ加速 広がる群馬大実験 高齢化対応や観光 期待高まる4市村

6/28(水) 6:02配信

上毛新聞

 自動運転車の実用化を目指す群馬大次世代モビリティ社会実装研究センター(桐生市)は来年度以降、県内各地の地域特性や実情に応じた実証実験を加速する。既に実験を始めた桐生市に加えて、太田、富岡、南牧の3市村で渋滞緩和や観光、過疎高齢化などへの対応のための実験、データ収集に取り組む。受け入れ自治体は地域が抱える課題解決の糸口になると期待する。

◎パーク&バスライド、観光で利活用、人口減少対策…

 センターは昨年10月から、研究拠点のある桐生市で一般道を使った自動走行システムの実証実験を開始。当初は拠点とする桐生キャンパス周辺を実験区域としていたが、今年6月に区域を約10倍に広げた。2021年3月までを実験期間とし、大型トラックやバス、乗用車などさまざまな車種の運行データを取得する。

 市は実験がスムーズに進むよう、警察など関係機関との調整を支援。実験のために市を訪れる人が増えることを見込み、「市内の企業にとってもビジネスチャンス」と期待する。

 県内一の工業都市で、交通量も多い太田市では路線バスに自動運転を取り入れ、「パーク&バスライド」の実証実験を実施する計画。マイカーから自動運転バスに乗り換えてもらい、市街地に流入する車の総量を減らし、渋滞の緩和や排ガス削減などを目指す。

 富岡製糸場がある富岡市では18年4月から、観光客を乗せて市街地を巡る自動運転車両の実証実験を本格化させる。市観光おもてなし課は「まちなか周遊バスやデマンドバスなどを含めた効果的な利活用を検討したい」と期待を込める。

 高齢化率日本一の南牧村はお年寄りはじめ、住民生活で利用される公共交通への自動運転車導入を想定。人口減少社会でのモデルケースとなるよう取り組む考えだ。村は「自動運転ができればコスト効果もある。公共バスの新規路線開拓にもつながり、住民の利便性が上がる」と展望している。

 群馬大は年度内にも荒牧キャンパス(前橋市)に開発や走行試験を行う専用施設を新たに設ける。自動運転の開発を担当する小木津武樹副センター長は「特色ある地域での実験を重ね、データを集めるとともに、実験地域をさらに増やしたい。地域に合わせた新しい乗り物の形を考えたい」と話している。

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最終更新:6/28(水) 6:02
上毛新聞