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東芝が「日米韓連合」に参加へ。メモリ株10%保有狙う

6/28(水) 10:02配信

ニュースイッチ

28日の正式契約は困難に。月内決着目指す

 東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却をめぐり、東芝が出資を維持する意向であることが分かった。売却の優先交渉先である日米韓連合に参加し、議決権ベースで10%程度の株式を保有する方向で調整する。出資額は600億円規模になるもよう。東芝は業績堅調な東芝メモリからの配当収入による利益の下支え効果や、IoT(モノのインターネット)分野などでの事業のシナジー(相乗効果)創出を狙う。

 一方、当初予定していた28日の正式契約が困難な見通しとなった。優先交渉先に選んだ政府系ファンドの産業革新機構を軸とした「日米韓連合」と詰めの協議を行っているが、具体的な契約内容の決定や手続きの完了に時間がかかっている。東芝はさらなる協議を進め、月内の契約締結を目指す方針だ。

 また27日には協業先で売却に反対してきた米ウエスタンデジタル(WD)が、新たな譲歩案を提案。米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と連携し、革新機構などと組む内容で、WDは融資にとどめることで東芝が求める独占禁止法への抵触回避に配慮した形だ。

 ただし、東芝関係者は「WDは入札に参加していないことだけでなく、現在の時間軸で提案を再検討するのは難しい」と、否定的な見方を示す。WDは譲歩案を提示したものの、米カリフォルニア州に申し立てている売却差し止めの訴訟を取り下げる姿勢は変えていないとみられ、今後の売却手続きへの影響は依然、不透明だ。

 東芝は東芝メモリへの出資について日米韓連合の構成企業と調整する。政投銀が普通株で出資する1000億円(議決権ベースで16・5%)のうち、600億円(同10%)規模を引き受ける案を軸に検討する。東芝が加わっても、革新機構が議決権の50・1%を握り経営を主導する基本路線は維持する。2兆円という買収総額も変更しない方向。

 日米韓連合については「中核となる構成企業を資金支援する形で、新たなメンバーが入ることはあり得る」(東芝関係者)という。同連合には、ゆうちょ銀行や三井住友銀行などの金融機関も参画する準備を進めている。

最終更新:6/28(水) 10:02
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