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捨てられて繁殖、増えた野犬 858匹を捕獲、譲渡すすむ

6/28(水) 11:50配信

sippo

 2016年度に山口県周南環境保健所管内(周南市、下松市、光市)で捕獲された野犬は858頭(速報値)で、このうち837頭(同)が新たな飼い主に譲渡されたことが県への取材で分かった。大半の命が救われたことになる。広大な緑地を抱える周南市では捨て犬の繁殖が深刻化。県全体の捕獲頭数の半分以上を占め、殺処分の多さが問題になっていた。

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 県生活衛生課によると、16年度に県の8保健所が捕獲した野犬は1359頭で、このうち858頭が周南保健所管内。一方、譲渡された数は8保健所で1165頭で、うち837頭が周南管内だった。

 前年度に比べ、全体の捕獲数は196頭増えたが、譲渡数も876頭増えたことで、殺処分数が916頭から176頭に激減。統計が残る1998年度以降で最も少なかった。周南管内の譲渡数が前年度比で701頭も増えたことが大きいという。

 周南市では、野球場や陸上競技場などを備えた周南緑地公園周辺で、心ない飼い主が捨てた犬が大繁殖。市民から「怖くて子供を遊ばせられない」「鳴き声がうるさくて眠れない」などの苦情も多く、野犬対策は喫緊の課題だ。

 2、3月には、市と保健所が共同で大迫田墓地公園やキリンビバレッジ周南総合スポーツセンター駐車場を封鎖し、2度の捕獲作戦を実施。動物との共生を探る講演会を開き、むやみな餌やりや虐待禁止を訴えるキャンペーンを展開してきた。

 一方、県は昨年1月から、8保健所に収容された犬猫の写真や性別、種類などを県ホームページで公開し、新たな飼い主の募集を始めた。それまでは引き取り手が見つかりそうな一部の犬猫だけを紹介していたが、対象をすべてに拡大。「多くの人の目に触れるようになったことが譲渡数の飛躍的な増加につながった」と、県生活衛生課はみている。

 最大の懸案ともいえる野犬問題に光明が見えたことについて、市環境政策課の担当者は「大変喜ばしい。1頭でも多くの犬が新たな飼い主を見つけられるよう、市民への周知活動を通じて、県の譲渡事業に協力していきたい」と話す。

sippo(朝日新聞社)

最終更新:6/28(水) 11:50
sippo