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全日本F3選手権のタイトル争い激化。高星とパロウの戦いに坪井も加わり、三つ巴の展開に!

6/28(水) 18:38配信

motorsport.com 日本版

 先日の鈴鹿大会でシーズンの折り返しを迎えた2017年の全日本F3選手権。坪井翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM’S)が2連勝したことにより、注目のチャンピオン争いはますます激化してきた。

【写真】鈴鹿で2連勝し、タイトル争いに名乗りを上げた坪井翔

 今シーズンは開幕戦から高星明誠(B-MAX RACING WITH NDDP)とアレックス・パロウ(ThreeBond Racing with DRAGO CORSE)が優勝を奪い合う展開。そこに昨年も参戦経験のある坪井も絡みたいところだったが、自らのミスや不運もあり、2人に大きく差を広げられる結果となってしまった。

 しかし、シーズンの折り返しを迎える第10・11戦鈴鹿で2戦連続ポール・トゥ・ウィン。一気に22ポイントを稼いだ。やはり、F3で待望の初優勝を掴み取ったことで、少し余裕も出て来ている様子。第11戦で後続の猛追を退けて連勝した際も、「昨日(第10戦)での1勝が大きくて、何か吹っ切れたというか、この1勝をしたことで気持ちに余裕が生まれたと思います。レースでもうまく冷静にコントロールすることができました」とコメント。その表情からも、シーズン前半にはない落ち着いた様子が伺えた。

 これで、トップの高星とは34ポイント差となり、この勢いで連戦連勝を続けていけば自力での逆転チャンピオンの可能性もまだ残っている坪井。次回の富士スピードウェイは第6・7戦でファステストラップも記録しており、ライバルに対しても速さをみせつけることができたコースでもある。

「どうなるか分かりませんが、前回はファステストラップも取れていましたし、速さは十分にあると思います。ただ富士はストレートが長いので、その辺もうまく考えながら、どう戦っていくかを練って臨みたいと思います」

 今回の鈴鹿では坪井の2戦連続ポール・トゥ・ウィンをはじめ、特にトムス勢の活躍が目立った。これに対し、ランキング首位を快走する高星は危機感を感じている様子だった。

 高星は、予選ではトムス勢の遅れをとり第10戦で5番手、第11戦は3番手からスタート。決勝では順位を上げトップを目指すが、終始パロウと争う展開となり、2戦続けて3位フィニッシュ。ただ第10戦でファステストラップを記録したこともあり、パロウとのポイント差は鈴鹿ラウンド前と変わらない15ポイント差のままとなった。

「ポイント的には、2位のアレックス選手との差が鈴鹿に来る前と変わらないのですが、そこは良かったのか良くないのかというところが微妙ですけど…。本当はポイント差を広げられれば良かったですが、富士ではそういうふうにできるように今回悪かったところを見直していきたいです」

「トムスの2台がすごく速くなってきた部分があるので、僕たちもレベルアップしなきゃいけないなと思っています」と彼はコメントした。

 その表情を見ると、シーズン前半ほどの余裕はほとんどなく、岡山ラウンドから鈴鹿ラウンドにかけて着実にレベルアップして来ているトムス勢の2台をかなり警戒している様子だった。

 そして、高星を15ポイント差で追いかけるパロウ。今季は初の全日本F3参戦ながらすでに3勝をマークしている。しかし、ドライコンディション時のタイヤのデグラデーション(消耗)の部分でうまくコントロールできず苦労したところがあったという。それが顕著に出ていたのが前回5月に富士で行われた第7戦。そこから改善はしてきているというが、彼もまたライバルに勝つためには、さらなるレベルアップが必要と語った。

「5月の富士の時はタイヤのデグラデーションに苦しめられた部分があったけど、そこからテストもして改善はできていると思う。それでも岡山でスタートのミスもあってなかなかペースが上げられなかったし、鈴鹿でも第10戦で苦戦した。富士に向けてデータをもう一度見直して、改善していきたい」

 今シーズンの全日本F3は次回の富士ラウンド(7月8・9日)を含めて残り9戦。再び高星が勢いを取り戻し逃げ始めるのか、それともパロウと坪井が追い上げにかかるのか。目が離せないシリーズ後半戦となりそうだ。

吉田知弘