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60年代、東京が夢見た未来を垣間見る

6/28(水) 6:36配信

ハンギョレ新聞

日本国際交流基金の異色展示「奮闘する都市」 60年代日本の建築巨匠が提案した都市計画を紹介 メタポリズム、空中都市など破格的代案を再照明

 50年あまり前、東京が夢見た都市の未来は今見ても革新的だった。

 都心のあちこちに巨大な高層柱を建てた未来都市の模型がショーケースの中に広げられた。柱に住居やビルが付着し細胞のように増殖する“空中都市”だ。円筒形の建物に、生活空間であるカプセルが鈴なりになったタワー都市もある。一方の壁面には、港の外の海に人工市街地の骨組みを作り出すように伸びる海上都市の動画が流れる。

 1960年代、日本の建築界の巨匠が構想した東京の未来都市計画は今、韓国の都市の未来像を計る試金石として迫ってくる。13日からソウル雲泥洞(ウンニドン)の駐韓日本大使館公報文化院2階のシルクギャラリーで開かれている「奮闘する都市」展は、今日日本が建築強国に浮上する踏み石になった過去の東京都市建築計画に、韓国で初めて光を当てる場だ。

 60年代の東京は2000万人が暮らす巨大都市に急成長する。爆発的な人口集中と都市化により交通渋滞、大気汚染、住居不足、地盤沈下などの問題が課題となり、日本政府は都市改造方針を打ち出した。当代日本の代表建築家たちは、野心に満ちたプロジェクトを相次いで出した。日本現代建築の大家に挙げられる丹下健三の「東京計画1960」を筆頭に、彼のもとで学んだ菊竹清訓、大高正人、槇文彦、黒川紀章、磯崎新らは、日本建築の代表ブランドになったメタポリズム建築構想を打ち出すことになる。今回の展示はこうした当時の東京改造プロジェクトの都市建築模型、各種論文、写真などを作家別に一瞥できるよう披露し、都市の膨張とそれにともなう問題に対応するために、当時の日本の建築家がどのような代案を出したかを見せる。

 展示は4つのセクションに分かれ、東京都市プロジェクトを中心に、過去の東洋と西洋の理想都市構想から現在までになされた都市計画の光と陰を眺望する。特に注目を引きつけるのは、韓国の建築人の間でもよく知られる日本特有の有機的建築論“メタポリズム”だ。“新陳代謝”と翻訳されるメタポリズムは、都市を生命体と見て、道路区画、交通統制などの機械的介入を超越し、人々の交流まで含んだ都市建築の有機的拡散を重視する概念だ。メタポリズムの母胎と言える丹下健三の東京計画に対する多くの論文と資料、黒川紀章の農業都市提案、菊竹清訓のタワー都市模型などが展示され、世界の建築家に衝撃とインスピレーションを与えたメタポリズム建築の実体に接することができる。「攻殻機動隊」の監督、押井守が東京の建築空間をスペクタクルな視線で分析して眺望した動画も理解に役立つ。複雑性が強い巨大都市では、単純な都市計画の完全な実行だけが要諦ではなく、人と空間の相互作用と地域的脈絡が重要だという4セクションの結論文も印象的だ。展示はシルクギャラリーで30日まで開かれ、来月7日から8月26日までは大邱(テグ)の慶北大美術館に移して再開される。

ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/28(水) 12:29
ハンギョレ新聞