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[社説]国民の党は「特検」で駆け引きしている場合か

6/28(水) 12:07配信

ハンギョレ新聞

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の息子のムン・ジュンヨン氏の就職便宜疑惑に関する「録音収録改ざん事件」の波紋がますます広がっている。国民の党の指導部が国民に対する謝罪をし、徹底した真相調査を約束したが、事件の内容があまりに常識外れとして国民が受けた衝撃は極めて強い。今後の展開によっては同党は結党以来最大の危機に陥りうる。同党の指導部が特検云々して巧妙なぼやかしをすることはむしろ状況を悪化させる墓穴を掘るようなものだ。

 今回の事件は一言で言えば公党の国民に対する詐欺だ。有力候補を掲げていた第2野党が大統領選の直前に徹底的にゆがんだニュースを国民に公開して選挙に影響を与えようとした。それだけでも政党の存在意義を揺るがしうる。検察の捜査等を通じて事件の実体が今後分かった場合、その波紋は予測し難い。

 同党は徹底した真相調査を念押ししたものの、録音収録改ざんにどこまで介入し、どこまで知っていたかは明確になっていない。同党員のイ・ユミ氏がジュンヨン氏の米国のパーソンズスクールの同僚の証言であるかのようにカカオトークのキャプチャーの画面や録音ファイルを改ざんし、イ・ジュンソ前最高委員がこれを党に伝えたというのだが、二人は互いに責任のなすりあいに汲々としている。当時の党の選対委のメンバーがどこまで介入したかを明らかにしなければならない。たとえ改ざんを知らなかったとしても、党指導部は政治的・道義的責任を避けることはできない。

 同党が党の存亡が危ぶまれる事案に対して「ジュンヨン氏の便宜疑惑も含む特別検察」を主張するのは無責任かつ卑怯である。同党のキム・ドンチョル院内代表は「とうてい許しがたい証拠改ざんがあったが、ジュンヨン氏の就職便宜疑惑に免罪符を与えることはできない。両事件を同時に処理する特検も一策だ」と述べている。政治道義上受け入れがたい妄言に当たる。いかに窮地に追い込まれても「偽ニュース」の被害者である相手を引き込んでぼやかそうとするのは居直りだ。今問題になっているのは「録音収録改ざん」であり、この問題について同党自らが徹底して掘り下げて真相を公開するのが当然である。

 同党は自分の罪の処分を待つ心情で国民に対して頭を下げなければならない。特検を云々してこざかしい策を働かせていると、もっと大きな災いを自ら招きかねない。検察の捜査とは別に真実を明らかにし、責任を負うべき人は皆責任を負うべきである。党指導部ならば国民に対する詐欺に近い改ざん事件の責任から逃れられる人は誰もいない。安哲秀(アン・チョルス)元大統領選候補をはじめとして当時指導部だった人物に対して納得に値する措置が必要だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:6/28(水) 12:07
ハンギョレ新聞