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欧米で新たな大規模サイバー攻撃-身代金要求型ウイルスが拡散

6/28(水) 0:49配信

Bloomberg

ウクライナやロシアを中心に欧州各地で新たなサイバー攻撃が27日発生し、その後、米国や南米へと拡大した。5月に猛威を振るった身代金要求型の「ワナクライ」に似たウイルスにより、ニューヨークやオランダ・ロッテルダムの港湾運営会社やウクライナ政府のシステムが被害に遭ったほか、ウクライナのチェルノブイリ原発のシステムも攻撃を受けた。企業ではロシアの国営石油会社ロスネフチや英広告会社WPPなどの業務に影響が出た。

この日拡散したウイルスは、解除したければ300ドル(約3万4000円)を仮想通貨で払い込むよう要求する。モスクワを拠点にするサイバーセキュリティー会社グループIBによると、最初に狙われたのはロシアとウクライナの80社余りだった。ウイルス対策ソフトメーカー、カスペルスキーのアナリストによれば、これまでに約2000のシステムが攻撃を受けており、最も被害が甚大なのはロシアとウクライナだった。

欧州連合(EU)の法執行当局、欧州警察機関(ユーロポール)のウェインライト長官は、新たなサイバー攻撃の報告に対しユーロポールは「緊急対応」を進めていると説明した。また別個の発表資料で、ユーロポールは「現時点で今回の攻撃の全容を把握するため、メンバー国と実業界の主要パートナー」と協議していると述べた。

ロスネフチは発表資料で、「生産工程管理のバックアップシステム」に切り替えたため、「ハッカー攻撃」による「深刻な影響」は免れたと説明した。WPPのウェブサイトは機能停止に陥った。

ハッカー攻撃はロシアとウクライナから欧州全域、そして米国へと急速に拡大した。コンテナ海運最大手、デンマークの海運複合企業APモラー・マースクは、顧客がオンライン予約システムを使えなくなっており、社内システムも停止したことを明らかにした。

マースク傘下のAPMターミナルスは、米東海岸最大のニューヨーク・ニュージャージー港や欧州最大のロッテルダム港を含む複数の港湾ターミナルがシステム障害に遭っているとし、ニューヨーク・ニュージャージー港のAPMターミナルは27日終日閉鎖すると発表した。

米国では飲料・食品メーカーのモンデリーズ・インターナショナルが世界的にIT機能が停止しており、原因を究明中だと発表。医薬品メーカーのメルクはコンピューターネットワークがハッカー攻撃により影響を受けたと報告した。

アルゼンチンではロサリオの穀物ターミナルの港湾運営に、一部の配送停止などの影響が出た。ロサリオ港の責任者が明らかにした。

原題:New Cyberattack Goes Global, Hits WPP, Rosneft, Maersk (4)(抜粋)

最新の被害状況を追加して更新します.

Volodymyr Verbyany, Stepan Kravchenko, Giles Turner

最終更新:6/28(水) 8:15
Bloomberg