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浜岡再稼働方針、妥当性は 中電株主総会で見通し問う声

6/29(木) 8:03配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 名古屋市で28日開かれた中部電力の株主総会。3選を果たした川勝平太知事が27日の記者会見で、改めて浜岡原発(御前崎市佐倉)再稼働に否定的な見解を示したことなどを受け、株主からは再稼働の見通しや、巨額を投じ再稼働を目指すこと自体に対する経営的妥当性を問う質問が相次いだ。一部株主が「脱原発宣言」などを定款に盛り込むよう求めた議案など株主提案4件は、いずれも反対多数で否決された。

 同社が同原発の安全対策工事に計画確定分で約4000億円を投じている現状を踏まえ「投資分を回収できなくなった場合、どう責任を取るか」との質問に、勝野哲社長は「さらなる工事を加味しても(原発が再稼働した後の)運転継続年数を鑑みれば、回収できる範囲」と強調。川勝知事の任期4年間は再稼働がないと仮定した場合に停止期間が10年に及ぶとの指摘には、倉田千代治副社長が「福島の原発事故以降、安全対策に全力で取り組んでいる。地元と双方向でコミュニケーションし、引き続き重要電源として取り組む」と述べた。

 株主提案は「脱原発宣言」のほか、全基の廃炉準備を前提とした地震・津波対策工事の実施、使用済み核燃料の管理・保管を確実に行うための使用済み核燃料管理委員会の設置などだった。

 同社の株主は約26万名。今年の株主総会には、前年比86人減の1100人が出席した。



 ■「知事発言 真意分からず」 中電社長

 中部電力の水野明久会長と勝野哲社長は28日の株主総会後、名古屋市内で記者会見を開いた。川勝平太知事が浜岡原発再稼働に改めて否定的な見解を示したことに対し、勝野社長は「知事の発言の真意や詳細なお考えがしっかり把握できていないので、コメントは差し控える」と述べるにとどめた。

 勝野社長は、浜岡原発について「原子力規制委員会の審査が進んで安全と認められた場合、再稼働という話をお願いしなくてはいけないが、地域の理解を得るため、しっかりご説明したい」と強調。「原子力は安定、安価で大きな役割を果たす電源として今後も活用する必要がある」と改めて従来の姿勢を示した。

 水野会長は、東京電力福島第1原発事故の後、浜岡原発が政府要請で全炉停止し再稼働せず6年経過したことに「時間がかかっていることは率直にそう思う」としながら「時間という問題ではなく、審査する側も、われわれも一生懸命やっている中で、双方の努力が必要だと思う」と述べた。

静岡新聞社