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「最低限の安全さえ守られない」 香港で「中国離れ」が進む理由 書店から突然、店長らが次々と姿を消す…

7/1(土) 7:00配信

withnews

 繁華街の書店から突然、店長らが次々と姿を消す。民主化運動のリーダーが、訪問先の空港で拘束。民主派議員が次々逮捕される。きなくさい動きが香港で続いています。背後にいるとみられているのが中国。香港の中国返還から20年が過ぎたいま、香港の若者の間で、自分は中国人ではなく「香港人」だと考える人が増えているといいます。(朝日新聞国際報道部記者・井上亮)

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「雨傘革命」後も事件続き

 6月中旬、日本を訪れたジョシュア・ウォン(黄之鋒)さん=男性=とアグネス・チョウ(周庭)さん=女性=は、2014年に起きた香港の民主化運動、「雨傘革命」(雨傘運動)のリーダーです。

 ともに当時は高校生、いまは20歳で大学生。香港が中国に返還される前年に生まれ、イギリスに統治されていた時代を知らない世代ということになります。

 6月14日、東京大学での講演で、ジョシュアさんはこう話しています。

 「雨傘革命後、大きな失望もあった。民主化を実現するのは難しいのではないかと」

中国に批判的な書店の店長らが失踪

 香港一の繁華街・銅鑼湾(コーズウェイベイ)にある「銅鑼湾書店」。2015年10月以降、店長、親会社の出版社オーナー、株主ら5人が、滞在先のタイや中国の広東省で、次々と行方不明になりました。

 この書店は、中国を支配する中国共産党の批判や、中国指導者のスキャンダル、文化大革命や天安門事件について書いた本を販売していました。いずれも中国本土では出版が禁止されている本です。

 香港メディアの報道で明らかになり、中国当局はその後、彼らを拘束、捜査していることを認めました。

 香港に戻った店長は会見を開き、中国当局に自白を強要されたと訴えました。

 店長は中国で本を違法に販売した疑いで拘束。罪を認める姿がテレビで流されていました。

 店長の説明によると、2015年10月下旬、香港から深セン(香港に隣接する中国本土側の都市)に入った際に税関で拘束。何の説明もないまま翌日、目隠しをされ、列車と車で浙江省の寧波に連れて行かれたそうです。深センと寧波は直線距離で1000キロをゆうに超えます。

 「家族への連絡は必要なく、弁護士も雇わない」とする書類に署名させられ、24時間監視を受けながら取り調べを受けた。店長はそう話しています。

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最終更新:7/1(土) 11:54
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