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ISEKI カヴァーで作品を作ったら、自分のなかも活性化してきた/インタビュー2

6/29(木) 12:15配信

エキサイトミュージック

 
■ISEKI/Solo Debut Album『AOR FLAVA -mellow green-』インタビュー(2/3)

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今、すっごい曲作りがしたくてしたくて仕方ないんですよ

──それにしても意外な選曲ですね。すべてフェイバリットソングだった曲なんですか?

ISEKI:小坂忠さんの「しらけちまうぜ」と大江千里さんの「十人十色」はプロデューサーからの推薦ですけど、それ以外は好きで聴いていた曲ですね。シュガーベイブは、(山下)達郎さんがすっごい好きなんで「DOWN TOWN」も聴いてましたし。稲垣潤一さんの「ドラマティック・レイン」は、たぶん姉ちゃんか母ちゃんが買ってたベストアルバムで聴いてました。あとオリジナル・ラブはめっちゃ好きで。なかでも「接吻」は僕のカラオケの十八番なんです。

──そういう曲が自分の作品に入るって、嬉しくないですか?

ISEKI:超嬉しいです。しかも演奏にも、すごいこだわっていて。「接吻」のベースとドラムはオリジナル・ラブでもベースを弾いていた小松(秀行)さんと、ドラムを叩いてた佐野(康夫)さん。もうファン冥利に尽きますね。だからレコーディングのときも「やっべぇ! これはやばい!!」ってテンション上がってました(笑)。

──玉置浩二さんの「メロディー」は?

ISEKI:この曲は浜端ヨウヘイくんとライブでセッションをするときに、彼のほうから提案された曲で。そのセッションがすごいよくて、そのあと自分のライブでもやったりしてたんです。

──一番意外だったのは大江千里さんでした。

ISEKI:この曲、難しかったですね。でも今までやってきたことに一番近い歌い方ではありました。なんかね、ちょっとキマグレンっぽいんですよ、歌い方が。それが面白かったですね。

──原曲とはかなり違うアレンジになった、シャ乱Qの「シングルベッド」も面白かったです。

ISEKI:すごい好きな曲なんです。前に宮古島かなんかのフェスでやったときも、すごいよかったので。じゃあ今回はボサノバのちょっとAORっぽいのはどうかっていう話になって。もともとのアレンジだとAORっぽくないんですけど、これはこれでいい感じになったかなぁと。

──レコーディングはどうでしたか。

ISEKI:録音はほぼ一発。歌はあとで録ったり、ギターもダビングをしてますけど。ドラム、ベース、ピアノとかは、基本的にほとんどダビングをせずに「せーの」の一発録りでやりました。でもとにかく楽しかったですね。この2年間はずっと弾き語りでやってきてたので、バンドで歌うっていうこと自体が楽しかったです。弾き語りのよさとバンドのよさって全然違うので。誰かと音を合わせていく作業って、こんなにも楽しいのかっていう。キマグレンのときはずっとそうやってきたんですけど、また違った形でやれるのが嬉しかったですね。

──ボーカルも一人だとバランスを考える必要がないから。

ISEKI:歌に関しても楽しかった。歌い回しだったり、フェイクだったり、やりたいことをやってるっていう感じがしますね。やっぱりキマグレンのよさはよさであるんですけど、ISEKIで表現できることは全く別のものになるので、音楽の楽しさを別のもので得ているっていう感覚というか。しかも今回はカヴァーなのでシンガーに徹したとも言えるじゃないですか、その面白さもすっごいありました。これはこれで修行になる、みたいな。

──譜割をはじめ、自分の癖が反映されていない曲だから。

ISEKI:そうなんです。そこがめっちゃ難しかったです。しかもAORって、どの曲も基本は難しいので(笑)。だからもしかしたら、まだ歌いきれてないと思われる部分があるかもしれないけど、今の自分をしっかり見つめたうえで、シンガーISEKIとしてちゃんと表現できたかなぁとは思います。そこも、次のステップに進むためには必要なことだったなって。

──また自分発ということへのこだわりもありました?

ISEKI:レコーディングに立ち合ってくれているプロデューサーとかと意見を交わしながらやるんですけど、基本、僕発信じゃないと意味がないと思うので。そこは意識してますね。自分がやりたいものを表現する、それを意識しないとダメだなと思ってるので。

──レコーディング自体はどうでしたか。

ISEKI:共同作業と一人で発信して形にしていく作業は、もうそれだけで違うので。キマグレンのときは、やっぱり2人だと意見のぶつかり合いがあったり、作っていく作業で歩み寄る部分もあったんですよね。「自分ではこう思うけど、相手はこっちのほうがいいのか、じゃ、そっちでやってみるか」とかね。それが今回は全部自分なので、自分が納得しないと進まないじゃないですか。その難しさと楽しさが共存している感じですかね。

──中田裕二さんと作った「Hold You」もすごくいい曲ですね。

ISEKI:もともとは昨年、ライブをするんだったら曲も作って一緒にやりたいっていうことになって。最初は中田くんとディスカッションしながら作って、そのライブだけの限定でやるつもりだったんです。でも完成したら、どうしてもこの曲を1stアルバムに入れたくなって。そういう流れで今回収録することになりました。

──それだけ手応えのある曲だったんですね。

ISEKI:そうですね。あぁ楽しい、みたいな。いい曲できた、みたいな。これ絶対入れたい、みたいな。そのときのライブは福岡と熊本だったんですけど、福岡でライブをしたあと車で移動しながら歌詞を書き直したりして。熊本でまたやって。なんかどんどん欲が出てきちゃうんですよね。でもライブやりながら作れたのがすごいよかったなと思いましたね。

──ところでソロデビューとなった今の気持ちはどうですか。

ISEKI:いや、もうシンプルに嬉しいですね、自分がやってきたことが形になるのは。今回はカヴァーですけど、いろいろ紆余曲折あったうえでのカヴァーなので。この作品で、まずは「ISEKIはこういうことをやります」っていうことが伝わったらいいなぁと。

──もうシリーズ全体の選曲は終わっているんですか?

ISEKI:終わってます。あとは形にしていくだけ。それとオリジナルのコラボ曲を考えるという感じですね。でもね、カヴァーで作品を作ったら、自分のなかも活性化してきましたよ。

──曲作りモードに火がついた、とか?

ISEKI:そうそう。今、すっごい曲作りがしたくてしたくて仕方ないんですよ。でもカヴァーのシリーズが控えているので、それで抑えに抑えた欲求がたぶんバーンと(笑)。それもこれも含めて、やりたいことをやっていこうと思ってます。