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英下院、公共サービス緊縮策撤廃案を否決 閣外協力得た与党が勝利

6/29(木) 13:23配信

ロイター

[ロンドン 28日 ロイター] - 英下院で28日、公共サービス従事者の昇給の上限を撤廃するため野党労働党が提出した議案が、323対309で否決された。与党保守党が26日に民主統一党(DUP)から閣外協力を得ることで合意して以来、初の採決だった。

保守党は財政赤字削減のため、公共サービス従事者の賃金上昇について、インフレ率を下回る1%を上限に設定していた。

8日に投開票が行われた総選挙(定数650)では保守党が過半数割れの318議席に。メイ首相は北アイルランド・プロテスタント系政党のDUP(10議席)からの協力を取り付け、下院で辛くも過半数議席を確保していた。欧州連合(EU)離脱に当たり予定されていた多くの改革を断念せざるを得なくなったことで、首相は党内外から強い批判を浴びている。

一方、コービン党首率いる労働党は総選挙で予想に反し議席を伸ばした。英国では2週間前にロンドンで発生した高層公営住宅の火災により、少なくとも80人が死亡。公共支出の削減が原因だとの批判が一部で起きており、労働党は緊縮財政に激しく反発してきた。

コービン党首は投票後、「保守党は今晩、警察や消防などへの費用削減および、公共セクターの昇給制限をやめることで、口だけでなく資金も出す機会を得られるはずだった」と発言。「だが政府閣僚は、総選挙から教訓を学んだとし有権者の意見に耳を傾けると言っていたにもかかわらず、何も変わっていなかった」と批判した。

同党首はさらに、ロンドンや中部マンチェスターで発生したイスラム過激派による襲撃は、同国の救急サービス従事者が「7年間にわたり抑えられてきた賃金上昇を認められるにふさわしい」ことを証明したと主張した。今後も「緊縮財政や、不可欠な公共サービスの削減および公共セクター従事者の継続的な実質賃金削減」など保守党の政策を阻止していく考えを示した。

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最終更新:6/29(木) 13:23
ロイター