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東電元会長ら30日初公判 原発事故強制起訴

6/29(木) 10:38配信

福島民報

 東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(77)ら東電旧経営陣三人の初公判は30日午前10時から、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれる。原発事故を引き起こした大津波を予見できたかが最大の争点だが3人は「想定外の大津波だった」と無罪を主張するとみられ、立証のハードルは高い。原発事故の刑事責任を問う初の裁判は、検察官役指定弁護士との激しい攻防が予想される。
 検察審査会の議決に基づいて強制起訴されたのは勝俣元会長のほか社内で原発部門を統括していた武黒一郎元副社長(71)と武藤栄元副社長(67)。
 指定弁護士が有罪を立証するには、巨大津波を具体的に予測し、事故の回避が可能だったのに対策を怠った-という点を明らかにしなければならない。
 大津波の予測で鍵を握るのは、東電子会社が2008(平成20)年に試算した津波予測データだ。マグニチュード8クラスの地震が本県沖で起きたと想定すると、原発敷地南側に最大15・7メートルの津波が襲うとの結果が出た。この試算は武藤、武黒両元副社長にも伝えられ、検察審査会は、勝俣元会長についても「報告を受けたと十分に推認される」と指摘した。
 東京地検は「試算を踏まえても大津波の危険性は認識できなかった」と不起訴としたが、指定弁護士は公判で、試算を受けた社内会議の詳細を明らかにし、3人は十分に予見でき、浸水に備えて非常用電源などを配備しておけば事故を防げた-と主張するとみられる。
 起訴状などによると、勝俣元会長ら3人は大津波を予測できたのに原発の運転を継続させた。2011年3月11日の東日本大震災発生後、原子炉建屋の水素爆発で自衛官ら13人にけがを負わせたほか、大熊町の双葉病院の入院患者に長時間の避難を余儀なくさせるなどして44人を死亡させたとしている。

福島民報社

最終更新:6/29(木) 10:44
福島民報