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《ブラジル》四世ビザ問題=日本就労査証は解禁されるのか?=自民党提言書への本人らの声=デカセギ熱望と同時に不安点も

6/29(木) 6:02配信

ニッケイ新聞

(ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」移民の日特集号)



 昨年4~8月、CIATE(国外就労者情報援護センター)がブラジルに住む日系人三世、四世を対象に日本に対する意識調査を行った。
 10月に発表された結果では、自由記入欄に四世へのデカセギ就労ができる特別定住ビザの解禁を求める声や、回答者の周囲に訪日就労を望む四世が多数いることが分かった。日本側も四世ビザに関する検討を進める動きがあり、在日ブラジル人コミュニティも含めて、これに関するいろいろな意見を関係者に聞いてみた。




 CIATE調査の回答率は、「日本での労働を望む四世の知り合いがいる」が53・8%、「四世だが日本で労働をしたい」が17%だった。しかし訪日を望む回答者の多くの日本語能力は「基礎」46・6%というレベルだ。次いで「全くできない」の回答率は27・4%となり、中級18・2%、上級7・8%と続いた。

 さらに訪日を望む理由としては「観光地を訪れたい」(48・3%)、「職業経験を積みたい(キャリアアップ)」(43・1%)「文化交流」(42・9%)、「留学」(34・1%)、「お金を稼ぎたい」(34・1%)と日本の生活や文化体験を望むような回答が多かった。

 今回は、訪日就労を望む四世に取材を行い、日本での就労に対する意識を聞いた。

▼四世ビザを熱望するネット上のグループの声

 Facebook上で作られたグループ「Visto japones para yonsei, quarta geracao!」(四世にもビザを)では、四世の日本就労ビザについてのニュースを逐一流し、議論の場を提供している。グループに参加しているのはビザ解禁を待つ四世、その他の日系人なんと約6400人もいる。

 同グループは通信アプリWhatsAppでグループ「Saga Yonsei」も設立し、同様の活動を行っている。

 その同グループ内でこの5月12日、ポ語ニュースサイト「Japane」の記事のリンクが拡散された。

 自民党の1億総活躍推進本部(本部長・川崎二郎元厚生労働省)がワーキングホリデー制度による日系四世の受け入れや、高齢者の就労機会拡大のための提言書を自民党の加藤勝信大臣に提出したという報道だった。


 ニュースを読んだ四世らは早速議論をはじめたが、ほとんどが「ワーキングホリデーでは1~2年程度しか滞在できず、家族を連れて行けないのでは」と不安を示し、「1年でなにができるんだ、稼げると思っているのか」などと怒りを表す人もいた。

 他にも「滞在期間を更新できるんじゃないの?」「こんな制度を利用するぐらいだったら旅行で行った方がマシ」「稼ぐために日本に行きたいけど、3児のシングルマザーだからこの制度だと難しい」「三世も最初は家族を連れて行けなかった。観光ビザで日本に行き、期限を更新した。同様のことをわざわざ四世にまですることはないと思うけれど…」「ニュースを読んだけど、これは大きな一歩だ。ちゃんとした労働ビザになるのでは」「1~2年だと労働ではなく、アルバイトしに行くみたいだ」と批判や制度更新を期待する声が上がった。

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最終更新:6/29(木) 6:02
ニッケイ新聞