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がん患者癒やす帽子、5病院に 難病患者と支援者のボランティア団体 前橋

6/29(木) 6:01配信

上毛新聞

 化学療法の副作用で頭髪が抜けるがん患者向けに、手作りの帽子を寄付するボランティアグループ「スマイル」が、群馬県前橋市を拠点に活動している。メンバーは自身も病と向き合う患者と支援者。「誰かのためになれるのがうれしい」と、活動が療養生活の励みになっている。

「真っ暗な心に一筋の光」

 活動を始めたのは、同市の元小学校教諭、桃井里美さん(57)で、指定難病の強皮症の治療を続けている。2011年に発症後、天職と思ってきた教壇を離れ、落ち込む日々が続いた。群馬県難病相談支援センターに相談する中で思い立ったのが、裁縫技術を生かした帽子の寄付だった。

 13年春から作り始め、14年2月までにニット帽100個を編んだ。通院先の群馬大医学部附属病院(同市)に依頼し、がん治療をする患者に贈った。さらに綿の生地でも作り、無地やカラフルなものと種類を増やした。

 帽子を受け取った人から感謝の言葉が書かれたカードを寄せられ、うれしさがこみ上げた。「喪失感で真っ暗だった心に、一筋の光が差したようだった」と振り返る。

 継続的な活動にしようと16年1月、市の助成を受けてスマイルを立ち上げた。現在は強皮症などの患者と、支援者の計12人で活動する。贈り先も群大病院、前橋赤十字病院、太田記念病院、渋川医療センター、伊勢崎市民病院の5カ所に増えた。

 メンバーで群大病院に通う藤平幸代さん(80)=埼玉県本庄市=は「人の役に立ちたかった。活動に参加して、心が豊かになった」と笑顔を見せる。太田記念病院に帽子を届ける門田真弓さん(45)=太田市=も、感謝の寄せ書きを受け取り「胸がいっぱいになった」と話す。

 今年は昨年の2倍を超える900個を作る予定で、ウールの毛糸の寄付を募っている。問い合わせは県難病相談支援センター(電話027-220-8069)へ。

上毛新聞社

最終更新:6/29(木) 7:21
上毛新聞