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かんきつ類の外皮が機械でむきやすく 広島・福山職業能力開発短大が開発

6/29(木) 20:10配信

山陽新聞デジタル

 福山職業能力開発短期大学校(広島県福山市北本庄町)は、かんきつ類の外皮をむきやすくする機械を開発した。外皮と果実の間に空気を送り込んで分離させる仕組み。実用化の準備も進んでおり、ハッサクや甘夏といった厚皮の品種でも新たな加工品が期待できる。

 現在、機械で皮むきをする場合、温州ミカンを蒸気で膨張させ、外皮と果実を分離させた上で外皮をむくやり方が一般的。しかし、熱で成分や食味が失われる難点がある。外皮が厚い品種はこの技術が使えず、ナイフなどを使って手でむいているという。

 今回開発した機械では、かんきつ類に圧縮した空気を針で注入し、外皮の弾力性を生かして風船のように膨らませ、果実と分離させる。これなら成分も損なわれにくいし、外皮が厚い品種にも応用できる。国内特許を申請中。試作品では温州ミカンやデコポン、ポンカンなど5品種で成功した。

 山口県のミカンの缶詰加工業者から依頼を受け、2012年から同大学校の佐藤和史教授が研究を進めてきた。航海計器の販売・修理を行う豊国(呉市)が、18年中の商品化を目標に準備を進めている。

 今後は大学校も豊国と共同で対応品種の拡大に向けた試験や、小規模農家のための小型機械の開発などに取り組む。

 佐藤教授は「従来技術に比べ、時間の短縮やコストの削減も期待できる。需要の高いオレンジやグレープフルーツにも対応できるように改良していきたい」としている。