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教会でコンサート、川口のバレエ教室 ベトナム少数民族を20年支援

6/29(木) 10:30配信

埼玉新聞

 埼玉県川口市でバレエ教室「マリエバレエ」を開く矢嶋麻律絵さん(64)が教え子たちとともに、ベトナムの山岳少数民族の子らを支援する「ベトナムチャリティーコンサート」を続け、今年で20年になる。20回目のコンサートが川口市本町のカトリック川口教会で開催された。普段はミサが行われる聖堂を会場に約100人が参加した。

 マリエバレエとベトナム教育基金実行委員会主催のコンサートには、クラシックやスパニッシュダンス、ジャズ、中国やベトナムの民族舞踊など多彩なダンスが続いた。第2部は木下順二原作の「夕鶴」を矢嶋さんが演出した45分の演劇。ダンス界の第一線で活躍するプロやバレエ教室の生徒、川口教会のベトナム人聖歌隊も出演し、約2時間の舞台が客席を魅了した。

 第1回のコンサートが彩の国さいたま芸術劇場大ホールで行われたのは1997年。矢嶋さんは当時、教会に来るベトナム難民の人たちの話から、山道を2時間かけて学校に通う山岳少数民族の子どもたちのことを知った。

 バレエ界の先輩から「ベトナムの子どもを助けよう」と誘われ、ベトナム教育基金実行委員会を立ち上げ、代表に川口教会の神父だった谷大二さん(64)を迎えた。

 それから20年、矢嶋さんと谷さんのコンビでコンサートを続けてきた。谷さんはその後、カトリック浦和教区の司教を務め、現在は沖縄在住の名誉司教。平和運動の最前線に身を置いている。

 「その場限りではなく、長く続けたいと思った。子どもたちが成長し、今度は自分が後輩を助けてくれるように手助けしたいと思った」と矢嶋さんは振り返る。

 矢嶋さんはこれまで2回、支援する山岳少数民族の村を訪ねた。都市から車やバイクで3、4時間の、ラオス国境に近い村だった。

 「電気もない。子どもたちは一生懸命父母の仕事を手伝っていた。目が輝いて生き生きとしていた。貧しいが心は豊かだと感じた」と矢嶋さん。現地の様子を目にして長く続ける支援の意義を実感したという。

 毎年30~40人、20年間で計約800人を支援した。「継続は力。長く続けなくてはいけないと思う」と谷さん。今回集まった浄財は30万円は、谷さんが近くベトナムを訪問し、現地教会の神父に手渡す。

最終更新:6/29(木) 10:30
埼玉新聞