ここから本文です

《サンパウロ》ジャパン・ハウス=ブラジル人は何を期待しているか?=一カ月で来場客7万5千人 称賛と同時に、違和感も

6/29(木) 6:56配信

ニッケイ新聞

(ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」移民の日特集号)



 一般公開からおよそ一カ月―。ミシェル・テメル大統領や麻生太郎副総理の臨席の下で開館した日本政府の文化広報施設『ジャパン・ハウス』(平田アンジェラ館長)は、一般公開された初日2日間だけで来場者数が7509人を突破。その勢いは衰えることなく、1カ月間で7万5千人以上が来場した。連日賑わいを見せる同館を訪れた来場者の声を拾い、その成功の理由とブラジル人が今後同館に何を期待しているのかを探ってみた。

▼日本を知らなかったブラジル人に与えた〃衝撃〃

 「幻想的。想像を超える素晴らしい手細工の藝術の数々」と感嘆した様子でリリ・リズンドゥルックさん(80)が語るのは、同館の目玉企画展『竹―日本の歴史』だ。古来より重宝されてきた竹に着目し、約50点の作品群が展示されている。


 スタジオ・ジブリ制作『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)の時代から、悠久の歴史のなかで培われてきた竹細工。そして、伝統と革新の調和により生み出された近未来を思わせる作品群は、緩やかな流れで日本文化の真髄に触れられる構成となっている。

 これまで日本文化と接点がなかったというアリッセ・クアドラードさん(72)も、「どういう思想的影響を受けているのかは分からないけど、一つ一つの作品の繊細さは見事。これまでに見たことがない」と手放しで称賛する。

 「多くの愛情や時間、努力が滲んでいる。竹でこんなに多くのことができるなんて。視野が開けたような気がするわ」と感慨深げに語り、必ずしも日本文化とは接点がなかったブラジル人にも衝撃を与えているようだ。



 目下、年間12万人の来場者目標がわずか2カ月で達成が見込まれるという盛況ぶりだ。その成功の理由について、平田館長は、「マルセロ企画長の着眼点が凄い。展示の価値を理解してくれているのでは」と語り、「中富裕層が高い関心を寄せている。大企業経営陣や映画俳優等も来館しており、噂が広まりさらに人が集ってきている」と見ている。

1/3ページ

最終更新:6/29(木) 6:56
ニッケイ新聞